「『20代の女性がこんな高級車たちを買えるわけがない!絶対に悪いことをしているに違いない』と思っちゃう人が一定数まだいると思っていて、最終的にそれがいきすぎて『事故って死ね』みたいなコメントがあったり。誹謗中傷する方って中年の男性が多いと聞きまして、ちょうど私のチャンネルの視聴者層が9割男性。しかも40代から60代。まさに誹謗中傷をする方のターゲットになりやすいチャンネルということもあって…」
ネット上の誹謗中傷に悩んでいるのは、チャンネル登録者数19万超えのYouTuberあま猫。車好きが高じて、なんと、20代でフェラーリ 488 Spider、日産GT-R Premium edition T-spec、レクサスIS500 First Edition、SUBARU WRX STIの4台を所有。これまでのべ6台のスポーツカーを購入し、合計金額は1億円を超えている。
そんなあま猫がコロナ禍に趣味ではじめたYouTubeチャンネルでは、高級スポーツカーの試乗や、愛車と訪れた先で楽しむ姿を投稿。カーマニアを中心に人気を集めている。
しかし、その一方で、動画を投稿するたびに「パパ活で車をもらっているんだろ」「車好きじゃなくただの金儲け」など事実無根の誹謗中傷を浴び、ネットが炎上することも。なかでも、2023年末にアップした追突事故の動画はいまもなお批判コメントが続いている。
そんな渦中のあま猫にABEMAエンタメが動画メディア初インタビュー。そこで明かしたのは、心無いコメントへの「憤り」。車が好きなだけで、なぜ炎上するのか。あま猫への疑問に迫る。
「保険金詐欺をしているだけ」追突事故に遭い殺到した誹謗中傷
「(3台目の)NSXを購入した直後にはネットニュースとかに結構取り上げられるようになっていました。その度に記事はチェックして、コメント欄も実はほとんど見ています。結構落ち込むこともあって『どうしてこんな車ばかり乗れるんだ』『自分の力ではなくパパ活なんじゃないか』『愛人契約を結んでいる』『そういったところでお金を得ているんじゃないのか』『事務所の車を出しいてるだけでただの操り人形なんだろう』みたいなコメントもあったり。嫉妬心というのが結構出てきていると思うんですけど、最終的にそれが行き過ぎて『事故って死ね』みたいなコメントもあったり…」
動画を投稿するたびに寄せられるいわれのない誹謗中傷。その中でも、2023年末に起こった追突事故は大きな話題になった。
あま猫が運転するフェラーリ 488 Spiderがゆっくりと停車しかけていたところに後ろから追突されたこの事故。修理代は2000万円にもなったというが、その件を動画にあげると誹謗中傷が殺到した。
「『そもそもそんな運転をしていなければ追突されなかったんじゃないか』『加害者の人も含めて全部仕組まれた事故だろう』『それで保険金詐欺をしているだけだ』というコメントもあって。どうしたらそういった発想になってしまうのか非常に理解はしかねるんですけど、そうあってほしいという願望が一番前に出ているのかなと。どうしても事実を事実として受け取れず『自分が見てきたものが全てだからそれ以外はあり得ない』と思ってしまうのが、きっとそういったコメントにつながったんじゃないのかなと思います」
「自分ができなかったことをしていると羨ましいから、『こんなはずがない』と思ってしまうんだろうな」
中傷コメントが向けられる背景には、「自身のチャンネルの視聴者層によるもの」と、あま猫は推察している。
「誹謗中傷をする方って中年の男性が多いと聞きまして、ちょうど私のチャンネルの視聴者層が9割男性、しかも年齢層でいうと40代から60代。まさに誹謗中傷をする方のターゲットになりやすいチャンネルということもあって…。その世代の人たちって就職氷河期と被ったっていうこともあって、自分が不遇な扱いを受けてきたにもかかわらず、今の若い世代は簡単にお金を稼げて楽だなって、どうしても見えちゃうところがあると思うので、そこで価値観が止まってしまってるのかなと思ってるんですよね。若い女がお金を持ってる=悪いことしてるんじゃないかと思っちゃう層がきっといる。自分ができなかったことをしていると羨ましいから、『こんなはずがない』と思ってしまうんだろうなと。そういった世代の人たちも、ちょっとかわいそうだなと私も思うところはあるんですよね。ただ、そういった(若い)世代に対して攻撃をしたところで、別に今の40〜50代の中年の男性の生活が良くなるわけではないので、違うところに目を向けてほしい。自分の生活を潤すような、そんなところに時間を充てられたら、もっと良い世の中になるんじゃないのかなとは思うんですけど、きっと多分それがわからないんじゃないのかなと思っています」
追突事故の相手への意外な対応「車を買ってあげようかなと」
今後は、大好きな車のことでたくさん傷ついてきたからこそできる活動をしていくという。
「車を好きな人が増えてほしいなというのもありますし、ただ車好きな人を増やすためにも、せめて“車界隈”の人たちが優しいコミュニティであってほしい。車の知識がない人に対して『車の知識がないならその車に乗る資格がない』みたいな感じで怒るのではなくて、優しく教えてあげるとか、価値観の多様性を受け入れられるようなコミュニティになってほしいっていう発言を今後もYouTubeではしていきたいなと思っています」
「車を好きな人が増えてほしい」。そう話すあま猫は、追突事故を起こした相手に対し、ある行動にでようとしている。
「加害者の方がまだ20代前半とかで、私よりも若い方だったんです。田舎に住んでいるご夫婦の方で、その車というのもお子さんの送り迎えに使ったり日常の足として必要不可欠だったそうで…ただ今回の事故で車両保険が付いていない車両だったということもあって、新しい車を買うにも保険が下りないから車を購入することができない。あと、お勤め先の方もローンが通りにくいお仕事だったということもあって、新しくローンを組むのもハードルが高いということがあって。これもちょっと何かのご縁かなということもあり、私は今回、相手方に車を買ってあげようかなと思っています。あまり高額な車両になってしまうと贈与税もかかってきてしまうということがあるので、贈与税がかからない範囲で車両を探しているというところで、その手続きも進めています」
(『ABEMA NEWS』より)
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