韓国で5年間、練習生として鍛錬を重ねるもデビューに至らず、現在は料亭の女将をしながら歌手を目指すMAKOTO.が、オーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』の準決勝で高得点を叩き出した。
【映像】韓国での練習生時代の映像、現在の女将の様子も(16分頃~)
日韓共同で新たな歌姫を発掘するオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』#10が、2月16日(金)夜6時よりABEMAにて放送された。
『トロット・ガールズ・ジャパン』とは
『トロット・ガールズ・ジャパン』は、韓国で絶大な人気を誇る音楽ジャンル「トロット」をテーマに、新たな日本の歌姫を発掘する国内初のオーディション番組。「トロット」は日本で言う“懐メロ“のイメージに近く、オーディションの出場者たちは昭和から平成にかけての名曲を歌唱する。出場者の年齢は12歳から50歳までと幅広く、事前審査を通過した54組57名が予選に参加。優勝を勝ち取った者には賞金1000万円(+追加賞金)が授与される。
準決勝まで勝ち進んだのは、14人の出場者たち。今回は美空ひばり、越路吹雪、テレサ・テン、山口百恵の名曲を、自分のスタイルで歌い上げる個人戦が行われた。採点は、審査員(審査員長代理の船山基紀のみ40点満点、ほか1人20点満点)と一般審査員(1人1点)が担当。点数の高い上位5人が決勝戦に進出することができる。
経験者が明かすK-POP練習生の過酷すぎる生活
躍動的なパフォーマンスでここまで勝ち抜いてきたMAKOTO.。K-POPアイドルに憧れ、高校卒業後、単身韓国に渡ったが、待っていたのは過酷な日々だった。「朝の10時から夜の10時まで全部レッスンが詰まっていて、毎日ダイエット。決まった食堂でご飯を食べて」。練習生として5年間を過ごしたが、自由な時間が全くない生活は、精神的にも辛かったという。結局デビューには至らず帰国し、現在は料亭の女将として働きながら、オーディションを受け続けている。
しかしその後も苦難の日々が続き、「ほとんど落ちました。書類すら受からなかったこともザラにあります」とMAKOTO.。準決勝まで勝ち残った今回のチャンスをなんとしてもものにするべく、韓国修行で身につけたダンスにも磨きをかけ、本番を迎えた。
山口百恵の名曲「イミテイション・ゴールド」で暫定1位に
歌唱曲は山口百恵の「イミテイション・ゴールド」。冒頭の歌詞を色っぽく歌い上げると、アップテンポなメロディに合わせて手拍子を煽り、会場を盛り上げた。安定した歌唱力に加え、表情や動きの表現力も高く、間奏部分ではキレキレのダンスも披露。MAKOTO.ならではの華のあるパフォーマンスで会場を魅了し、最後のロングトーンとクールな表情もバッチリ決まっていた。
185点(一般審査員の点数は未加算)という高得点が表示されると、MAKOTO.は感極まった表情を浮かべ、涙ぐむ様子も。この点数は最年長出場者の歌心りえと同点だったが、「審査員長の得点が高い方が上位」というルールに則り、14人中11人が歌唱を終えたこの時点で、MAKOTO.が暫定1位となった。
審査員を務めたキャスターでジャーナリストの安藤優子は、MAKOTO.のパフォーマンスに満点をつけ「イミテイション・ゴールドって、女性の未練みたいなところを歌っているじゃないですか。だから随所にドスの効いた部分があるわけですよね。でもMAKOTO.さんにかかると、ドスや毒の部分すらかわいいっていう感じがして、私はとても楽しいステージを見せていただきました」と称賛した。
さらに、韓国出身DJ兼プロデューサーのNight Tempoも満点をつけた1人。「イミテイション・ゴールド」は、山口百恵の歌い方や声を真似て歌う人が多いと持論を展開したうえで、「本人の声で歌うことを貫いていた」と高く評価したポイントを挙げていた。
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