SNSの総フォロワー数が750万人を超えている元セクシー女優のANRI(37)。ABEMAエンタメは2016年の引退後、初の単独インタビューを実施。ANRIは去年、セクシー女優経験者で結成されたダンスボーカルユニット『BLACK DIAMOND』のメンバーとして活動を開始。一度は芸能の世界から退いたものの、再び表舞台に立つことを決めた理由とは?
【映像】セクシー女優経験者で結成『BLACK DIAMOND』
1986年に生まれたANRIは、父親の仕事の都合で小学校卒業までをイギリスで過ごした。その後、大学では芸術を学びその道に進みたいとも考えていたそうだが、2011年、24歳の時にセクシー女優としてデビューした。
ANRI:陽の明るいサイドと陰の暗いサイドの理由、両方あるんですけども明るいサイドで言えば、いろんな音楽・アートを学んでいって気づくことがあったんです。それが現代アートとか昔の画家の生い立ちとか色々調べると常識的だったりまともな人がアーティストでは売れていない。考え方が奇抜、生き方が面白いとかっていう人の作品がやっぱり世に残っているっていうことに気づいてしまい、私の人生も面白くしなきゃいけないなってすごく思ったんです。一度きりの人生なので自分の人生にも色をつけようかなって思ったのが大きなきっかけ。もう1個のきっかけは日本に帰国してから文化の違いが激しかったので、重度の摂食障害が15年ぐらい続いてしまい心が結構痛んでしまって、AV出る最後の一歩っていうのは「もう死んでもいいや」って思っているくらいだったら「AV出て死んだって一緒じゃん」って思ったところが最後の一歩を決めさせた部分がありますね。夢と病気を抱えたことが両方相まってデビューに至りました。
意を決して飛び込んだアダルト動画の世界でANRIは、いきなり注目を浴びることに。理由はデビュー作のタイトルが話題になったからだった。
ANRI:「人類最強の1億円ボディ」っていうとんでもないタイトルをつけられたので、タイトルがすごすぎて最初から中華圏からの注目が高くて。中国に行った時に30畳ぐらいのサイズで私の顔の看板作ってもらって。「ようこそ」ってレッドカーペットばさ~のSPがずら~とかっていうのがあったのでかなり良くしていただいたんじゃないかなって。だから女優としてもほとんど幸せな時間を歩ませていただきました。
セクシー女優として華々しいデビューを飾ったが、家族に対しては、後ろめたい気持ちもあったという。
ANRI:(母親に)怒られたことないですし、責められたこともなく「自分で稼げたのね」って言って「いつか幸せになって結婚しなさいよ」くらいでした。迷惑いっぱいかけて戻ってこられたというか…。あれだけ良くしてもらって、育ててもらったので、お金もかけてもらいましたし。それでも私の心は壊れてしまったので、お母さんはただただ、私が命落としてしまうぐらいだったら「AVやってでも戻っておいで」ってあの時思ってくれたんだと思います。
母親からの前向きな応援がない中でセクシー女優を続けるのは、5年が限界だったそうで、2016年、29歳の時に引退した。
一方、私生活では2017年、30歳の時に会社員の男性と結婚。翌年には女の子を出産した。そんなANRIには母親とは違う、もう一つの顔がある。それが、去年3月にデビューしたダンスボーカルユニット『BLACK DIAMOND』のメンバーとしての顔だ。このグループの特徴は、セクシー女優経験者のみで構成されているということ。オーディションには、セクシー女優、およそ500人の応募があったそうだ。
ANRI:音楽に対する思いが並々ならぬ人たちでそして技術的に、実力的にガチな子たちですね。カラオケで上手いとかっていうレベルではなく、本当に歌手ぐらい上手い子たちの集団です。おこがましくもお伝えさせていただくんですが、みんな武道館、東京ドーム、コーチェラ(米国のフェス)、紅白と狙っておりますので、許される限り一生懸命頑張って夢を叶えていく、そして人々に希望を持ってもらうというところが私たちの最終的な大きな目標なので、応援いただけるとうれしいなと思っています。
2月26日には最大2400人を動員できる「Zepp DiverCity」でのライブを開催。デビュー1年足らずの新人アーティストとして異例の規模だ。
ANRI:日本の文化がやっぱりアニメを超えて、たしかAVが世界一人気なんじゃなかったかなっていうくらいすごく人気で。人気のコンテンツを持って世界に行くのも一つアリじゃないかなっていう。
自分たちの知名度をいかしながら世界を目指す『BLACK DIAMOND』。彼女たちには他のアーティストには負けない武器があるそうだ。
ANRI:声を大にして言いたいんですけど、一部アーティストさんが「セクシー」ってやっているのと、私たちの言う「セクシー」の意味、違うからねっていう。こっち、「やっていますから」みたいな、そういうところあるかもしれないですね。ガチで本当だからねっていう、それって結構大きな違いかなと思うと。実はそれって男性の中でちょっとニヤリとする一面なので、すごい武器なんじゃないかなと思うんですけど。
一方で「セクシー女優」という肩書きがマイナスに はたらくこともあるようだ。
ANRI:(メンバーのSNSが)ちょっと過激だとアカウント検索されなくなったり、場合によってはアカウントが消されてしまっています。いくらフォロワーがいて活動していますって言っても、AVの外の人(フォロワー以外)がキャッチできないようにさせられてしまっているところがあって、SNS上で宣伝がうまくいかないんですね。だから私は自分が(制限)かかってないので頑張っているんですけど、やっぱりSNS、今時止められるって相当打撃ですね。
他にも、出演予定だったイベントが直前でキャンセルになったこともあったそうだ。そんな逆境の中でも、彼女たちが活動を続けるのは、生きづらさを感じているかもしれない女性たちを応援したいとの思いからだという。
ANRI:「もう風俗出ちゃったし」「もうキャバクラ嬢になっちゃったし」「もうAV嬢になっちゃったし」そういった経歴があったとしても立ち上がり、それを年齢含めて結婚しようが子どもを産もうが歳を重ねようが、女性も男性のようにいつでもチャンスをつかみ立ち上がって表現していけるっていう部分にもうそろそろ時代がなってきたんじゃないかなって。そういう部分で、女性も自分の意思を持って活動できますけどっていうところをもっともっとアプローチしていって、救う側になりたいかなって思っていますかね。
(『ABEMA NEWS』より)
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