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幼少期・学生時代のアノニマス(複数カット)
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「昔だったら有名になるのも難しかったと思うんですけど、今の時代って本当に携帯1個から始めて人生が変わるようなことがあるので、インフルエンサーは夢があると思います」

 そう語るのは、街行く人を撮影する「ストリートスナップ」で一躍話題となったインフルエンサーのアノニマス(22)。2023年1月からSNSへの動画投稿をはじめ、わずか1年で総フォロワー数が100万人を超える人気者に。総視聴数は13億回以上を突破した。

【映像】「貧乏な家と思われたくなくて頑張って隠していました」学生時代のアノニマス(複数カット)

 SNSドリームを掴んだアノニマスだが、実は現役の大学生でもある。4年生の彼は。取材日である2月14日に卒業が確定。「数学の教員になりたくて入って、免許はちゃんと取って卒業しようと思って」と笑顔を見せた。

 中学校の先生を目指していた学生が、なぜインフルエンサーの世界に飛び込んだのか。背景にあったのは、動画メディアに初めて明かす幼少期の苦悩。

「片親で貧乏で、外食とかも全然したことないような感じでした。こんな家庭に生まれなければよかったとか言ったりしていました」

 貧しかった少年時代。その経験から“裕福になりたい”一心で夢を掴んだアノニマスに迫る。

宅配ピザは年1回・誕生日の時だけ「なんで僕だけ」貧しかった幼少期の暮らし

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 2002年に福岡県で生まれたアノニマス。幼少期から、隙間風が入るアパートでパート勤めの母親と2人で暮らし、貧しい生活を送っていたという。

「ご飯がめっちゃ食べられないとかはないけど、外食はない。誕生日の時だけピザを頼んで、1年で1回ピザが食べられるっていう感じでした。 友達の家に行ったら家族がいて『ご飯どうする?』みたいな感じになったら『ピザ頼もうか』みたいな。そんな軽い感じなんやって気づきました。小学校の時とかは特に周りがすぐ欲しいもの、新しいものが出たら、買ったりとか持っていたりするのが羨ましかったです」

 少年時代を過ごす中で、心の中に生まれたのは、貧乏であることへの引け目だった。

「中学校から部活とかしていたけど、例えば周りは新しく新作が出たらウェアを買ったりとかしていたけど、そんなもの一切なく。中学と高校で本当に最低ラインというか。ウェアを買えないとか、貧乏な家と思われたくなくて頑張って隠していました」

 「なんで僕だけ」。そんな思いは心に留めておこうとしていたアノニマスだが、つい心無い言葉を母親にぶつけてしまったこともあったという。

「ケンカしたりしたときは、『こんな家庭に生まれなければよかった』とか言ったりしてました。それは1回だけかな。それを言って1回(家を)出て行きました」

「余裕ある暮らしをしたい」「知名度をあげて社長になりたい」SNSを始めた理由

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 高校を卒業後は、中学校の先生になるため奨学金を借りて地元の大学へ。貧しい生活から脱却したいとの思いからだった。

 しかし、安定を求める自分とは対照的に、“大きなお金”を求める自分もいたという。

「昔の生活が嫌だったから、ちゃんとお金を持って余裕ある暮らしをしたいなって思ってました。幼少期、裕福じゃない家庭だったから、それで自分自身がやっぱり裕福になりたいなって思ってたので、そこから社長にならないといけないなって思っていて。でも学校でも誰も社長のなり方も教えてくれないし、どうしようかなってなった時に、じゃあSNS始めて知名度持ったら、社長に近づけるんじゃないかなって思ってSNSを始めました」

 母親からは猛反対にあった。

「もともとSNSをお母さん全く見ないから、まず活動することも何も言っていなくて、でも言わないといけない時が来て、(伝えたら)『なんで?』ってなるじゃないですか。実はSNSしとるって言って、おばあちゃんも一緒になってめっちゃ反対されて、けどお母さんとおばあちゃんが最終的にやりたいことをやりなさいと言ってくれました。

 家族を説得したアノニマスは、海外で流行っていたストリートスナップ動画に目をつけ、2023年1月、借金をしてカメラを購入、撮影をはじめた。すると、新ジャンル動画のパイオニアとして認知されるようになり、瞬く間に時の人となったのだ。

「お金持ちになったら幸せになれるって思ってた」アノニマスの気づき

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 この日、渋谷で撮影をするというアノニマスについていくと、彼に気づく人が続出。

 しかし、自身をとりまく環境が激変した一方で、引っ込み思案だったという性格は変わっていないと語る。

 お金も知名度も手にしたアノニマスだが、今があるのは貧しかった経験があったから。

「幼かったから周りが買ってるものがうちにないと『なんでうちだけ?』とか思ったときも
ありましたけど、でも今はそんな環境にいなかったら、社長にもなろうとか思ってもないし、本当に貧乏に産んでくれてありがとうって思っています」

――お母さんに恩返しは?

「カバンとか買ってあげたんですけど、面と向かっては(感謝)を言わないので、『はい!』ってあげて終わってます。(母に)まず値段聞かれて『高い』って言われて、その話からスタートして、でも最終的にありがとうで終わりました」

 今では順風満帆な生活を送っているように見えるが、お金を手にして感じたこともあるという。

「もともとお金持ちになったら幸せになれるって思ってたんですけど、結局お金を持ったところで、例えばブランド物が買えるってだけ。元々お金がない中でブランド物を買うんだったら、それが幸せって思うじゃないですか。だけどブランド物がいつでも買える状態だったら、それは別に幸せって思わないし。生活が何か変わったかって聞かれたら、別に何も変わってない。身に着ける物が変わったりはしたかもしれないけど。そうなると特にお金を持っても幸せになれないなと思いました」

――値段で悩むことがなくなったくらいですか?

「貧乏時代の感覚はあるので、スーパーとか行って高いと思ったら全然買わないです。半額シールが貼ってあったらそっち絶対買います」

――今美味しいものをたくさん食べていると思いますが、当時食べていたピザと、どちらが美味しいですか?

「それはもちろん当時のピザの方が美味しいですね。でもだからこそ、お金を持って生活が変わって幸せの基準が上がって。だから結局お金を持っても幸せにはならないかなと思います」

 子どもの頃に信じてやまなかった“お金が幸せを与えてくれる”との考えに今は違和感を覚えていたアノニマス。「幸せとは何なのか?」アノニマスは、撮影を行う中でそのヒントを見つけていた。

「全然知られてない、今から頑張ろうとするモデルの子がいて、僕自身がその子を写してあげたことによって、その子が人気になったりとかした時がうれしかった。そういう点では、まだ世の中で見つかっていない原石のようなものを見つけられるように還元してあげたいです」

――そういう背中を押してあげたいと?

「自分のやってることは結局他の人を目立たせること。いかに他の人を良く映すかってことなので」

(『ABEMA NEWS』より)

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