広島出身の高校3年生・寿理（18）がオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』の決勝で、中島みゆきの「ファイト！」を熱唱。持ち前のスモーキーボイスで情感豊かに歌い上げ、審査員から将来を期待する声が続出した。
日韓共同で新たな歌姫を発掘するオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』の最終回となる＃11が、2月23日（金）にABEMAにて生放送された。
『トロット・ガールズ・ジャパン』とは
『トロット・ガールズ・ジャパン』は、韓国で絶大な人気を誇る音楽ジャンル「トロット」をテーマに、新たな日本の歌姫を発掘する国内初のオーディション番組。「トロット」は日本で言う“懐メロ“のイメージに近く、オーディションの出場者たちは昭和から平成にかけての名曲を歌唱する。出場者の年齢は12歳から50歳までと幅広く、事前審査を通過した54組57名が予選に参加。優勝を勝ち取った者には賞金1300万円が授与される。
決勝に進んだ9人の出場者は、A、B、Cの3ブロックに分かれてパフォーマンスを披露した。10人の審査員は1人最大20点、合計200点満点で採点。70人の一般審査員はパフォーマンスが良いと思ったら投票し、得票数に応じて点数が加算された。さらに視聴者投票による点数も加え、ブロックごとに順位を決定。各ブロックの1位3人がファイナルジャッジに進出し、審査員と一般審査員による投票で、優勝者を選出した。
成長著しい18歳、魂のこもったパフォーマンスに絶賛相次ぐ
スモーキーボイスで世界を目指す、広島出身の高校生・寿理。最終的には決勝まで勝ち上がったものの、彼女のオーディションは厳しい評価で幕を開けた。予選でオールインを逃し、敗者復活を果たすも、本戦1次では審査員長を務める歌手・松崎しげるから、発音が不明瞭だと指摘を受け、続く本戦2次でも「もうひと頑張り」と厳しいコメントが。悔しい思いを重ね、迎えた準決勝で、これまでの努力がついに報われる。山口百恵の「いい日旅立ち」を歌ったこのステージで、寿理は並み居るライバルたちを抑え、暫定1位に輝くほど成長。見事、決勝進出を果たした。決勝前には「人生が変わったオーディション。いっぱい勉強になったし、成長しました」とオーディションでの日々を回想。さらに「みんなにやればできる子だったと思ってもらえるように頑張りたいです。見ときんちゃいよ！」と広島弁を交えて意気込んだ。
中島みゆきの「ファイト！」を選曲した決勝ステージは、ステージの床に座る体勢からスタート。足元は裸足というスタイルだ。寿理は、情感豊かな歌声に加え、動作や表情でも曲の世界観を表現。2番に入ると立ち上がり、より力強く歌い上げた。18歳がスモーキーボイスで歌う「ファイト！」は、原曲にはない、彼女ならではの魅力にあふれていた。“広島の泣き虫高校生”というキャッチフレーズも生まれた寿理だが、この時も感情の高ぶりを抑えられずに涙。歌唱終了後には「ここで歌うのがもう最後なんだと思って。今まで支えてくれた方の顔が浮かんじゃって、最後も泣いちゃってごめんなさい」と声を震わせ、温かい拍手が送られた。
10人の審査員が寿理につけた合計点数は183点。Cブロック2人目の歌唱で、暫定2位となった。審査員長の松崎しげるは「毎回、上り調子によくなってるのは確かなんです。すごくいいもの持ってるし、感性もすごくいい」と成長性や元々持っている力を高く評価。以前に指摘した発音に関しても「今日は歌詞が全部からだの中に入ってきました」と称賛した。元宝塚歌劇団員の遼河はるひも「心の底から出る歌詞、歌が今日は本当によく聞こえました。すごく響いて、感動しました」と歌詞の聞き取りやすさを評価しつつ、「将来がすごく楽しみ」「これからも歌の勉強を続けて、手の届かない歌手になってほしいと思います」とエールを送った。
さらに歌手・早見優は「寿理さんの歌い方とメッセージの届け方で、今まで聞こえてきていない歌詞がビビッと心に刺さりました。いくつなんだっけ？と思うぐらい。本当に素晴らしかったです」と絶賛。音楽プロデューサー・鎌田俊哉は「彼女に関しては順位関係なく、期待しかないですよ」と断言し、「世代を代表する1人になると思うので、僕は出会えてすごく良かったと思います」と絶大な期待を寄せた。
