シンガーソングライターの森山直太朗が『徹子の部屋』に出演。昨年末に亡くした父との最期の2カ月間を振り返った。森山は「どこか新しい世界に旅立っていったよう」と父を惜しみ、父を想って作った新曲『papa』を弾き語りした。
3月6日(水)、黒柳徹子の『徹子の部屋』(テレビ朝日系列)が放送。森山直太朗が出演した。
黒柳は「去年の12月にお父様が亡くなって」「お父様っていうことは森山良子さんの旦那さん?」と確認。森山は「正確には小学生の高学年の時にディボース(離婚)しまして(笑)」と苦笑した。黒柳が「ふふふ、別れたんだ(笑)」と察すると、「ツアーが終わったばっかりの時。最後の2カ月、一緒に過ごしました。肺がんでした」と打ち明けた。
森山にとって父は「昭和19年生まれの、エルヴィス・プレスリーと渥美清さんをこよなく愛する、とっても昭和がたきで愛嬌のある人」。自転車の練習をする父子の写真を公開し、「本音や胸の内を表現するタイプではなかったかも」と振り返った。
5年前に森山が結婚してから父との交流が頻繁になり、去年5月もライブに来てくれたという。森山にとって父は「歌声が聞こえなかった」「空調が寒かった」と何か一言言うタイプだが、旧渋谷公会堂でのコンサートでは「実は私と(森山の母の)良子さんが初めて会った場所だったんだ、まだお付き合いする前に」「その場所であなたが歌っているのをとっても不思議に感じたし誇らしい気持ちにもなりました、ありがとう」とメールを送ってくれたそう。「好意的な、胸の内を言ってくれるようなメールをもらった」「僕も塞いでいたし、父もどこかで…。でも、自分が開いていくと、相手の見えている景色も変わっていくんだなっていう、不思議な気持ちになりました」と語った。
そうした父との交流を経て森山の気持ちも変化。「会えない寂しさはいつだって、ふとした景色を見ていて付きまといますけど、どこか新しい世界に旅立っていったようなね。祝福と感謝のような気持ちが今は強いです」「たったの2カ月でしたけど、彼も『この短い時間だったけど10年分生きた』って言って。最期は本当に晴れやかに軽やかに旅立っていった。そんな感じです」としみじみ。黒柳は「お父さんを想って作った曲が『papa』なんですね」と森山の弾き語りに聴き惚れた。