鈴木宗男参院議員が24日のABEMA『NewsBAR橋下』に出演。2年が経過したロシアによるウクライナ侵攻について、橋下徹氏と議論を交わした。
北方領土問題に長年取り組み、プーチン大統領とも会談経験のある鈴木氏は、“ロシア悪”の風潮に疑問を呈する。「日本人はどうしても右左、タカ派ハト派、善悪を分けたがる。私はほどほど論者で、もっと幅があっていいと思っている。戦争というものには両方の言い分があって、先の大戦で仕掛けた日本にも言い分があったわけだ。だから落ち着いて、“どうしたら終わるか”“やめさせられるか”という次のことを考えるしかない」。
これに橋下氏は「今中国と厳しい外交関係になっている中で、中国の指導者たちと親しくするような日本の政治家のことを“媚中政治家”と言う人がたくさんいる。しかし、厳しい関係にある時ほど人間関係を密にしておかなければならない。ロシアはこういう状況になっているけれども、隣国でもあって、政治家の交流は重要だと思う。また、モスクワには日本の大使館があり、外交官は今も付き合っているわけだ。パイプがなくなった時ほど、戦争状態になったらこんな危険なことはない。日本の政治家は今はみんなロシアと付き合うことに及び腰になっているのでは」との見方を示す。
鈴木氏は「ウクライナ戦争が始まった時から一貫して、“一にも二にも停戦だ”と言っている。みんな“ロシアは悪い、ウクライナは良い”という入口論なのだが、我々政治家は出口論を考えないといけない。戦争は終わるもので、早くやめさせる。そのための道筋や終わった後のことを考えるべきだ。日本は入口論で止まっている」と指摘。
その上で、「私にこだわる必要ないと思うけども、政治家として信念を持ってロシアと付き合ってきているのは鈴木宗男だ、ということはロシアの多くの人が理解してくれている。私は政治家である限り、国益の観点から、何よりも領土問題の解決、平和条約の締結のために、今までの経験や持っている人脈は生かしていきたい」との決意を述べる。
橋下氏は「“敵対関係や仲が悪い国とは付き合うな”と声の大きい人が言うと、永田町にいる国会議員、特に若い議員はビビってしまう。やり方やタイミングはいろいろな考え方があると思うが、そこで付き合いをなくすことほど危険なものはない」と警鐘を鳴らした。(ABEMA『NewsBAR橋下』より)