社会課題に対する考え、未来へのメッセージを学生たちがファッションで表現。想いのこめられた作品が若者たちの集まる場所で展示されている。
飾られているのは 「Z世代が考える社会的課題を未来に向けて発信する」コンセプトでつくられた服。現在、SHIBUYA109渋谷店では、ファッション界の多彩な人材を育ててきた 「文化服装学院」とコラボし、 学生たちが製作した作品を展示している。
これは2021年から始まったプロジェクトで、古着のアップサイクルを通じて、身近に感じる社会課題を表現・発信する産学連携コラボレーションのひとつ。
今年は文化服装学院ファッション流通科の1年生320人が52チームに分かれて、古着屋「西海岸」から提供された550着をアップサイクル。 社会課題の背景や現状を調べ、 ファッションに未来へのメッセージを込めて制作した。
文化服装学院、ファッション流通専門課程の専任講師・高橋優さんは展示の中で特に気に入っているという作品について説明してくれた。
「ペットの殺処分を課題にしっかりリサーチをして、殺処分をゼロにしている国があると訴えて、“日本でもできるよね”というメッセージ性が魅力的だと思った。また、使った古着を廃棄ゼロというのも、余ってしまった残布に付加価値をつけて表現しているので、一番気に入っている」
文化服装学院は、このコラボ企画が授業だけでは得られないSDGs達成に貢献する、一歩踏み込んだ学びにつながると期待している。
高橋さんは「社会課題は難しいし、一見タブーなところもあると思うが、何か自分が得意としているもので発信できないかと。“社会課題が解決”までは結びつかないかもしれないが 『今、私たちができることは何か?』『少しずつこういうところから改善できるのではないか?』という提案を踏まえて、今回のプロジェクトで発信したい」と述べた。
制作された52着のうち、 デザイナーらの審査によって選ばれた上位11組の服が 3月11日(月)までSHIBUYA109渋谷店で展示されています。(『ABEMA Morning』より)
この記事の画像一覧