俳優・東出昌大とアーティストで女優のコムアイが15日、『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』の初日舞台挨拶に登場。『福田村事件』(2023)では不倫カップル役を演じた2人が、同作では夫婦役で再共演したことについて感想を聞かれる一幕があった。
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1980 年代、映画監督・若松孝二が名古屋に作ったミニシアター「シネマスコーレ」を舞台に、映画と映画館に吸い寄せられた若者たちの青春群像を描く同作。舞台挨拶には東出、コムアイのほか、俳優・井浦新、芋生悠、杉田雷麟、有森也実、同作の脚本・監督を務めた井上淳一氏らが登壇した。
『福田村事件』の脚本を務めた井上氏がメガホンを取った本作。同作にも出演した井浦は「『福田村事件2』というくらいスタッフもキャストもほとんど『福田村事件』」と語り、「キャスティングしに『福田村事件』に入っていたんですよね?森(達也)監督に菓子折り持っていかないと(笑)」と井上氏をいじった。
東出とコムアイも『福田村事件』に出演。『福田村事件』では不倫関係の男女を演じていたが、『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』では、「シネマスコーレ」の支配人・木全純治とその妻・雅子を演じている。そのことについて、井上氏は「不倫カップルを演じていたが、今回ここで結ばれたのではと言われている。『福田村事件』から3ヶ月後の撮影でしたけど、どうでした?」と2人に質問。
コムアイは、東出とは信頼関係が築かれていると語り、「『福田村事件』の時も帰りのバスで、(東出ふくめ)先輩方に相談していた」と回顧。「『福田村事件』が終わった時に、ほとんど出来なかったなって悔しくて。でも、結果見たら思ったより出来てたんですけど(笑)。『福田村事件』の中で1度も笑ってなかったんです。笑顔のシーンがない。最後も(2人が演じた)倉蔵と咲江はどうなるんだろう、死んじゃうかもしれない、生きてるのかなって感じで終わっているので、その続きを、タイムスリップしてできたような感じがして(嬉しかった)。しかも子どももいて、和やかな感じで、報われたなって感じがしました」と、再びの共演を喜んだ。
これを受け、東出は「コムさんは『演技が…』っておっしゃるけど、それは高いレベルで悩んでらっしゃることだと思う。人間力がこの映画には映りますし。『映画館をやってもいいんじゃない?』って送り出してくれるし、包容力が映っている」と絶賛。「もっともっとコムアイさんを映画で観たいなって思います」と女優としての活躍を期待していた。
写真:野原誠治