日経平均株価が約34年ぶりに過去最高値を更新し、明るい兆しが見えているともとれる日本経済。一方で、物価の影響を考慮した実質賃金は22カ月連続でマイナスとなるなど、実感を伴わないとの声も。そんな中での“お金論”について、9日の『NewsBAR橋下』で橋下徹氏とゲストの辛坊治郎氏が考えを語った。
辛坊氏は「ものすごい勢いで税収が伸びているのに、高齢者の預貯金は実質目減りしている。非常に不健全だ」と話す。
「銀行の金利は名目上ついているが、物価が上がり始めたらその分ではカバーできず、1000万円持っていたとしても目減りしていく。消費税による収入はモノの値段に比例して必ず上がるわけだから、税率は変わらないのにその分を国に吸い取られている状態。逃れられているのは、不動産や株に投資した人たちだけだ」
辛坊氏は前回の番組出演時、注目物件として東京オリンピック・パラリンピックの選手村跡地に建てられたマンション群「晴海フラッグ」をあげていたが、「坪単価が安いと言った手前、買いに行くフリぐらいしておかないと、と。申し込んだ結果、きれいに外れた」と告白。一方で、東京と大阪にそれぞれ3戸ずつ不動産を持っていることが明かされた。
辛坊氏のお金論は“死なない程度にあればいい”というものだったため、番組進行のサバンナ・高橋茂雄は「どこがやねん!」とツッコミ。一方、橋下氏は「資産として持っているから。現金という意味で“お金はいらない”というのはそのとおり」と話す。
これに辛坊氏は「俺は67歳で法律のカテゴリー上はもう高齢者だけど、(医療費は)3割負担。それどころか、公的年金がフルで出る年齢なのにまだ1円ももらってない。このまま死んだら人生最大の後悔になりそうだ」と主張。
また、「60歳で定年を迎え、局の退職金と公的年金で好きなことをして過ごすというのが、若い時からの人生設計だった。なのに、気付いたら年金支給開始年齢が65歳からに引き上げられ、局の退職金も私が辞めた時が一番低かった」と明かした。
橋下氏は「ある意味、辛坊さんのパターンが日本を健全化させるパターンですよ。年金をもらわず、医者にもほとんどかからず、きちんと納税する。このパターンのロールモデルになったらいい。年金貰わないっていう人が前面に出て、そういう人を国は官邸に呼んで表彰すればいい」と提案した。(ABEMA『NewsBAR橋下』より)