2011年に発生した東日本大震災後の福島ロケでの、草なぎ剛&香取慎吾の真摯な姿勢を、鈴木おさむが証言する一幕があった。
ABEMAにて3月24日(日)に放送された『ななにー 地下ABEMA』#18では、「鈴木おさむの歴史を振り返る72分」と題した企画が行われた。鈴木といえば「SMAP×SMAP」など数多くの人気番組を手掛けてきた放送作家および脚本家だが、今年3月31日をもって32年間行った放送作家業を引退することを受け、それぞれ付き合いの深い稲垣吾郎、草なぎ、香取と思い出トークを繰り広げた。
2011年には「FNS27時間テレビ 2011 めちゃ2デジってる!」が放送された。その特番の中で、草なぎと香取は東日本大震災の被災地である福島県を訪れたが、鈴木は撮影後の香取の一言が今でも忘れられないのだという。
27時間テレビでは「出張 BISTRO SMAP」というコーナーが展開され、草なぎと香取はペアとなり、現地の方々に料理を振る舞った。
放送前の状況について、鈴木は「(震災後)岩手と宮城は行ったことがあったんですけど、福島は行ってなかった。放射能のカウンターをつけて行ったんですけど、正直“ピーピー”鳴る中でロケハンをしていたんです」と振り返る。
それから鈴木は「何の番組かとか、彼らが行くってことを伏せながらロケハンをしていた。それで、行った時にめちゃくちゃ怒られたんです。宮城、岩手は“タレントが来ている”とニュースになっているのに、福島には全然来てないと。“どうせ来ないんだろう”と言われた。(福島の人々は)みんな携帯を見て、下を向いていた」と当時の福島の状況について語った。
そんな中で、草なぎと香取が福島を担当することが決まると、収録が行われる前にも、草なぎと香取は現地入りを決心したそうだ。鈴木は「(福島の)みんなと挨拶して、本番が終わっても全員と挨拶して、写真を撮って」と証言した。
本番が終わった後に、香取が「俺たちこの仕事していて良かったね」と草なぎに対し言ったそうで、鈴木はその言葉が「忘れられない」という。草なぎが「みんな大変で、僕らも必死だったからね。ちょっとでも元気になってくれたらってね」と当時の心境を振り返ると、香取は「そうだね」と相槌を打った。
鈴木が「当時、福島に行くということは、いろんな人のジャッジも必要だった。でも2人はたくさんの家を訪問したりしてくれた。責任感だったのかな?」と聞くと、香取は「どうしたらいいのかはわからないよね。けど、動いてみたら、声かけてもらえたことが、うれしくて。そう(俺たちこの仕事していて良かったね、と)言ったんじゃないかな」と返した。
続けて香取が「今も能登の地震があって、何ができるのか、どうしたらいいのかはわからないけれど、自分達の仕事で、一瞬でも笑顔になってくれる時間があればって思えるようになった」と話すと、鈴木は「あの時、剛と慎吾の2人が話していたことは、この業界で働いていることの素晴らしさ・ありがたさを感じた瞬間だった」と2人に対し感謝していた。
(ABEMA「ななにー 地下ABEMA」より)