幼少期より母から英才教育を受けていたピアニストの清塚信也が、強烈すぎる母の言動を告白。朝は5時から、夜は力尽きるまで音楽漬けの生活を送っていただけでなく、「できるだけ寝るな」「今笑うな」など母から言われた言葉を明かした。
3月20日(水)、黒柳徹子の『徹子の部屋』(テレビ朝日系列)が放送。ピアニストの清塚信也が出演した。
母は女手一つで姉と清塚を育てたそう。母の英才教育は厳しいもので、朝は5時に起こされたという。清塚は「叩き起こされました」「普通子供って、成長のために寝るのが大事だと思うんですけど。『できるだけ寝るな』って」とスパルタ教育を明かし、黒柳は「わかんない(笑)」と理解できない表情に。
夜は力尽きるまで練習をさせられ、まさに音楽漬けの生活。母からは「漢字とか計算とかは雑念だと思っていいから」「全部いらない。音楽の知識だけをまず叩き込んで」「音楽は戦いだから、コンクールでライバルを蹴落としていけるように頑張りなさい」「音楽の『楽』は楽しいと書くけど、小学校で『楽しい』という漢字の意味を習ってもそれだと思うな」といった極端な言葉をかけられていたという。
黒柳は「すごいねー」と呆然気味に相槌を打ち、「母は『人生はあとで笑う』とおっしゃっていたんですって?」とエピソードを深堀り。清塚は「私が姉と遊びながらキャッキャと笑うと『今笑うな。今笑ったら音符が逃げる』『今はしっかり音符を叩き込んで、人生の後半で笑え!』と…」と明かし、黒柳は「相当すごいわね(笑)」と苦笑いした。
黒柳から「でも今お母さんの言葉を思い出すとどうですか?」と聞かれると、清塚は「母は一番のファンでいてくれた」と前置きした上で、自身の2人の娘には同じことをできないと告白。「自分の娘たちを見て、愛するって可愛がることだし、笑顔を見たいと思う。これも母をやりたかったんだろうなと」と母の心境に思いを馳せ、「だけどそれをやらずに、心を鬼にしてやってくれたことが、今…ちょっと悔しいんですけど、これ言うのは。母の言う通りになってしまったみたいな…。今に繋がっていることはたくさんあって」としみじみ語った。
その一方、そんなスパルタは自分の代で終わりにしたいそう。「『楽しみ』という点で音楽を勉強するのを、私の次の代に教えてあげたい。ただ怖いだけじゃなくて(笑)」と微笑んだ。
黒柳から「お母さんのおかげでへこたれない性格になった?」と聞かれると、「なりましたね(笑)。心臓は強いしスタミナはあるし、逆に今、私ほとんど寝ないでも活動できちゃうくらいで」と清塚。覚えている限り10年ほど休んだ記憶がなく、「そういう体力とか気力は母が培ってくれたものだと思うし…。でも運も良かったかも、耐えられるだけの器があったのかも。みんながみんな、それが良いってことじゃないと思うんですけど」と語った。