自民党の派閥の裏金事件を受け内閣支持率が低下する中、世論調査では次の衆議院選挙で政権交代を望む声が高まっている。そうした現状について、3月23日のABEMA『NewsBAR橋下』で日本維新の会の馬場伸幸代表と国民民主党の玉木雄一郎代表、橋下徹氏が議論を交わした。
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維新の会は2024年の活動方針案を取りまとめ、「次の衆議院選挙で与党の過半数を割り、野党第1党を獲得する」と明記した。どちらを優先するかについて馬場氏は「国会運営で与党といろいろ決める野党第一党だろう」とし、次のように語る。
「今の立憲は昔の政治をしたいから昭和の嫌がらせをするが、それは我慢ならない。国会でもっと建設的な議論をするためには、野党第一党がまともな政党にならないと無理だ。国民民主と維新の会、有志の会の3つは、与党側の幹事会に入って憲法審査会を運営しようとしている。それでも自民党は『野党第一党の立憲の了解を得たい』と。自民党は野党第一党のせいにするし、野党第一党は自分らの顔を立ててくれたらそれでいいという、この腐った構図を叩き潰すということ」
一方、橋下氏は「野党第一党を目指すとなると、自公過半数割れにはならない場合がある。自公過半数割れにして政策を実現していくほうを国民は望むのではないか」と指摘。
玉木氏は「30年ぶりぐらいに政治が大きく変わるチャンス。裏金問題は看過できないので、一定の条件が整えば野党で協力することはやぶさかではない立場だ。そうは言っても、今の野党第一党は立憲。彼らの構想が、政権交代じゃなく野党第一党でいられればいい、各委員会の筆頭理事を取ればいいということであれば、これは国民にとっても不幸だ」と述べた。
橋下氏は、選挙協力とは言わないまでも、次の選挙で野党候補を1本化することを提案。「簡単にはいかないだろうけど、このチャンス逃してしまったら次いつ来るかわからない」と投げかける。
これに玉木氏も「いろいろ分析すると、今のままだと自民党は過半数にいくと思われる。比例はまた違うが、小選挙区はぶつかる側は割れる。結果を見て、“こんなことが起こっても結局自公なのか”となると、ものすごい失望が広がってしまう。もう1つは、こういう状況の中で、“だったら自分がまとめてやる”という人が誰か出てきて、そっちに結集すること。次のまだ見ぬ勢力が出てくることも考えないといけない」との見方を示した。
4月28日に投開票の衆議院補欠選挙が今後を占うものになるという。馬場氏は「3選挙区あって、1つは立憲対維新の一騎打ち、もう1つは自民対立憲の一騎打ち、最後はごちゃごちゃ。いろいろなケースを具現化する選挙が行われるので、その結果は注目だ」と話す。
立憲の岡田幹事長は、次の衆議院選挙に向けた野党間の候補者調整について、日本維新の会とも「なるべく一本化した方が良い」として連携を目指す考えを示した。馬場氏は「ラブコールは受けている。要は、立憲さんの政党の中できちんと物事を決めて、決めたら全員が従う文化を根付かせてもらわないと。中には、“維新は絶対嫌い”と言うメンバーもいると思う」とした。(ABEMA『NewsBAR橋下』より)