JR水戸駅のエスカレーターで72歳の男性が倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された事故。
JR東日本によると、発見当初、最初に駅員が駆け付けたとき、男性は意識がある状態でエスカレーターは動いていたという。その後、駅員が応援を呼び戻ってくるとエスカレーターは停止し、男性のスーツが手すりに巻き込まれていた。茨城県警によると死因は胸や腹を圧迫されたことによる窒息死だったという。
エスカレーターをめぐっては、エスカレーターから身を乗り出した小学生が首を挟まれ重体となった事故などがある。他にも下りエスカレーターの手すりに、後ろ向きで近づき接触し、手すりに乗り上げバランスを失い、吹き抜けから9メートル下に落下し死亡したケースも存在する。さらに乳幼児がステップと壁のあいだに指やスカート、サンダルなどを挟む事故も多く、事故に遭遇する多くが子どもや高齢者だ。
今回の事故については「エスカレーター恐怖症」になる可能性もあるという。臨床心理士の北川清一郎氏は「自分がその出来事を経験するだけじゃなくて、それを動画、映像、報道とかで見るだけでも恐怖を体験してしまう、ということはあったりします」と、エスカレーターに対して恐怖を覚え、体に不調を訴えるケースもあると指摘した。
さらに「なんらかの事情でエスカレーターに乗らなければいけないとなったときに、パニック症状、過呼吸、発汗、発熱、めまい、人によっては心臓の動悸。そういった身体症状として出ることは多い。これは広く言うと不安障害とか不安症のひとつで、限局性恐怖症の一形態」と解説。
限局性恐怖症はある特定の場所、物に対して過剰に恐怖心を感じるもので誰にでも起こる可能性はあるという。
北川氏は「もう(エスカレーターに)乗ったら終わりみたいな。人によっては動く部分と溝の部分に自分が引き込まれると。頭ではありえないと思っているけど、恐怖を感じてしまう、という場合もあるかもしれない」「状況、タイミング、その出来事の大きさによって、どんな方にもなる可能性がありますし、自分だけじゃなく家族、友人がなる場合もありますし、決して人ごとではない部分もある」と警鐘を鳴らした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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