日当1万円支給で、交通費の支給もあり。あなたもいつ選ばれるかわからない裁判員裁判の仕組みを、専門家が解説した。
ABEMAにて4月7日(日)に放送された『ななにー 地下ABEMA』#20では、「いつ巻き込まれるかわからない! 意外と知らない最新裁判SP」と題した企画が展開。もしも自分が当事者になってしまった時に対処できるノウハウ、さらにあなたもいつ選ばれるかわからない裁判員裁判制度の仕組みを専門家をゲストに迎え、学んでいった。
裁判員裁判について、20年間以上裁判官を務め、現在は弁護士・大学教授やメディアなどで活躍する水野智幸氏は「2009年から始まっています。国民の中から選ばれた裁判員が、裁判官と一緒に、刑事裁判を担当して、有罪か無罪か、有罪だったら刑をどのくらいにするかを決める制度になります」と説明した。
裁判員裁判に選ばれる可能性があるのは選挙権を持つ国民全員。前年の秋頃に「裁判員のリストに載った」という通知が届き(体調を理由に辞退することは可能)、翌年、クジで選ばれたら実際に招待通知が来るそうだ。
裁判員になることが決まったら、呼ばれた日付に裁判所へと向かうが、この段階では約70人の候補者のひとりだという。水野氏は「そこで、裁判長含め、検察官、弁護人が前に立って、『これはこういう事件なんです。もし知り合いにこういう被害者がいるならば言ってください。外しますので』」と初めてここで事件内容の説明が行われることを説明した。
70人の候補者の中から選ばれた者が、ひとつの事件の裁判員になる。基本的にひとつの事件に対し裁判員は6人、予備裁判員として2〜3人選ばれるそうだ。
ほかにも以下のような条件・ルールを紹介。
・日当は1万円。
・交通費支給あり。
・お弁当なし。昼食は基本的に自分で用意。
・服装は自由。
・精神的に不安を抱えているというのも辞退の理由になる。
・基本的に無期懲役や死刑になるような事件の裁判が対象。
EXITのりんたろー。が「グロテスクなものも事件によってはありますよね?」と聞くと、水野氏は「確かにご遺体の写真は刺激的なので、白黒にして出したり、イラストにして見せることで衝撃を和らげるような形でやっています」と説明していた。
なお、令和4年度は全国で753件の裁判員裁判が行われているという。一説では、裁判員に選ばれる可能性は1年間で全有権者のおよそ8700人に1人程度といわれており、可能性は低いものの、水野氏は「いつ来てもおかしくないので、心に留めておきましょう」と話していた。
(ABEMA「ななにー 地下ABEMA」より)