アニメ「名探偵コナン」は、1996年1月からアニメがスタートし、2024年で放送29年目を迎えた国民的アニメです。原作は「少年サンデー」(小学館)にて、青山剛昌氏により連載中の同名漫画。2024年4月10日に105巻を刊行し、シリーズ累計発行部数は2億7000部を突破しています。
【動画】因縁の始まり…コナンvs怪盗キッドの”初対峙”シーン(15分ごろ〜)
数多い登場キャラのなかでも、コナンのライバルの1人・怪盗キッドはとくに人気があります。この記事では、怪盗キッドの正体やコナンとの関係性とともに、それがわかるエピソードを紹介していきます。
怪盗キッドとは?コナンとのライバル関係
「名探偵コナン」において、怪盗キッドは宝石を専門とする怪盗です。変装の名人で、変声機なしで男性から女性、子どもから老人までさまざまな声色を出せます。キッドにスポットが当たる回では、登場人物の誰がキッドの変装なのか、それを推理するのも醍醐味となっています。
キッドは宝石を専門に盗みますが、目当ての宝石でないと分かると、持ち主に返しています。しかし、世間からはコナンがキッドの盗んだ宝石を、何度も取り戻していると認識されています。
コナンは当初、キッドに対して「泥棒には興味ない」と無関心でした。しかし、対決するうちにキッドが悪者ではないと気づき、キッドのよき理解者となります。キッドもまた、コナンのことを探偵として認めるようになりました。
ここからは、キッドとコナンが対決したエピソードの回を紹介します。
第76話「コナンvs怪盗キッド」
アニメ「名探偵コナン」に、キッドが初登場した回が、この76話です。
鈴木財閥の家宝「ブラック・スター」を盗むという予告状が怪盗キッドから届きます。コナンは当初、無関心でしたが、届いた予告状が暗号文になっていることが分かると、解読しようと目の色を変えます。
そして、暗号を解いたコナンは怪盗キッドに興味がわき、警察には知らせず単独で予告された場所へ向かいキッドと初対面します。しかし、キッドには逃げられてしまいました。
第537・538話「怪盗キッドvs最強金庫(前・後編)」
鈴木財閥の相談役・鈴木次郎吉のもとに、難攻不落と呼ばれる大金庫「鉄狸」を狙うキッドからの予告状が届くところから物語が始まります。
この予告状は、鉄狸に閉じ込められてしまった愛犬・ルパンを助けるために、キッドを装って次郎吉自身が書いたものでした。新聞に掲載された予告状を見たキッドは、隠された暗号を読み取り、正体を隠したまま鉄狸を開けにやってきます。コナンもまた、次郎吉の行動や言動から真実を見抜き、警察を鉄狸から遠ざけるなど、キッドに協力する行動をとりました。
次郎吉からのメッセージを読み取り、捕まる危険を犯してまでルパンを助けにやってきたところから、キッドの優しさがわかります。また、協力して金庫を開けるコナンとの信頼関係も伝わるエピソードです。
怪盗キッドの正体とは?
怪盗キッドの正体は、新一と同じ歳の黒羽快斗という高校生です。蘭が見間違えるほど、容姿が新一に似ています。
実は怪盗キッドは「名探偵コナン」の原作者・青山剛昌氏による別作品「まじっく快斗」の主人公で、「名探偵コナン」には当初、1回限りのゲストとして登場しました。しかし、あまりの人気ぶりに、その後何度も登場し、コナンと対決することになります。
ここからは、アニメ「名探偵コナン」のなかでキッドの正体にまつわる回を紹介します。
第219話「集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド」
コナンになる前の新一と、怪盗キッドの対決エピソードです。2時間スペシャルで放送され、前半の30分ほどは黒羽快斗の目線で描かれました。このとき、新一はキッドの名前も知らないまま、捕まえようと警察に協力しています。
この話では、怪盗キッドの素顔である快斗の周辺人物たちも登場します。快斗の幼馴染・中森青子の声はコナン役の高山みなみさんが、快斗のクラスメート・小泉紅子の声は灰原哀役の林原めぐみさんが担当するなど、キャストに注目するのも楽しい回となっています。
第473話「工藤新一少年の冒険(後編)」
小学1年生だった新一と蘭が、阿笠博士と一緒に夜の図書室で謎の男から渡された暗号文を解読していくエピソードです。ラストの展開が怪盗キッドにつながっています。
実は、現在の怪盗キッドは2代目で、初代・怪盗キッドは快斗の父です。さらに、「キッド」という名前を付けたのは、新一の父・工藤優作であり、初代・怪盗キッドと何度も対決を楽しんでいたことが明かされました。
映画「100万ドルの五稜星」につながる第983・984話「キッドvs高明 狙われた唇(前・後編)
2024年4月12日に怪盗キッドがメインとなる27作目の映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星(みちしるべ)」が公開されました。第983・984話で描かれるキッドと西の名探偵・服部平次のエピソードは、映画「100万ドルの五稜星」につながるストーリーになっています。
怪盗キッドは、「妖精の唇(フェアリー・リップ)」と呼ばれるコンクパールを盗むべく、服部平次の幼馴染・遠山和葉に変装します。このとき和葉に告白しようと気持ちが浮わついていた服部は、キッドの変装を見抜けないばかりか、キッドに利用されてしまいました。さらに、服部は和葉へ変装したキッドにキスまでしようとする始末。キッドの変装に気づいていたコナンが間一髪でキスを阻止し、ある意味でキッドを助ける形となりました。
このときから、服部はキッドにただならぬ敵対心を抱くようになります。映画「100万ドルの五稜星」には服部と和葉も登場し、予告編ではキッドと服部が激しく戦うシーンも描かれています。映画では、キッドとコナンの関係とともに、服部との因縁の対決にも注目です。
まとめ
怪盗キッドは、変装の名人で、宝石を専門とする怪盗です。キッド初登場時、コナンは無関心でしたが、暗号文のような予告状を見て興味を持ち始めます。その後、何度も対決し、今では予告状が届くたびにキッドを捕まえるために動いています。
お互いにライバルでありながら、信頼関係もあるコナンとキッド。今後も2人の関係に注目してアニメ「名探偵コナン」を楽しんでください。
(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996