東京都が独自に開発を進める“官製マッチングアプリ”。これを企業家のイーロン・マスク氏がリポストしたことが話題となった。
マスク氏は「日本政府がこの問題の重要性を認識していることをうれしく思う。抜本的な対策を講じなければ日本(そして他の多くの国)は消滅するだろう!」とX(旧Twitter)に投稿。
今週、厚生労働省は2023年の出生数はおよそ73万人で、過去最少だったという調査結果を発表。婚姻数はおよそ47万組で、1933年以来初めて50万組を下回り、1人の女性が生涯に産む子どもの人数を示す指標は過去最低の1.20。東京都が最も低く0.99だった。
ITジャーナリストの三上洋氏はマスク氏について「SFのような夢物語を本気で考えている人」と表現して「人間文明がこれ以降もっと繁栄して太陽系と宇宙に飛び出さないといけないということを真剣に考えている」「なのでともかく人口を増やさないといけない、少子化はダメだというのが彼の考え」と説明し「日本も少子化の象徴的な国なので『これ(官製マッチングアプリ)をやることは良い』と反応したのではないか」と推測した。
東京都のマッチングアプリの開発者は「独身証明や所得証明は厳しすぎる?」という問いかけに「利用者の方々が安心してご利用できるよう身元保証を確保する必要な手続きと考えています」とした。「東京都がマッチングサービスを手掛ける理由は?」という質問には「都の調査によると結婚に関心がある方のうち約7割の方が『不安』などの理由で婚活ができていません。この方たちが一歩を踏み出す勇気が持てるように後押し」と回答している。
あまり聞き馴染みのない「独身証明」について、三上氏は「役所で出る。独身の人は独身証明書というのを申請するとちゃんと出る」として「東京都以外にも婚活のマッチングアプリでは、これを要求するところも既にある。これがあるということは、婚活マッチングでは基本」と解説した。
所得証明が必要なことについては「東京都だから、いわゆる官製だから『身元は大丈夫』と言っている」と説明。三上氏によるとマッチングアプリを利用した結婚詐欺、いわゆる「ロマンス詐欺」が非常に増えているそうで「その一部が、実はマッチングアプリで身分証を偽造して入ってくるやつらがいて、仕掛けられたりする。東京都がやるならそういうことは許されない。かっちり本人証明をしなくてはいけないと思う」と語った。
さらに「できれば、マイナンバーカードのICチップを使って『ピッ』とやる、本当の本人確認をきちんと厳密にしてほしい」と提言した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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