【写真・画像】銃撃事件で“ニュートランプ”に?トランプ節封印の狙いとは?識者が解説「情勢が変わった」 1枚目
【映像】演説中に発砲音→倒れ込むトランプ氏(実際の映像)

 銃撃事件にあった米トランプ大統領は、命に別状はなかったが、あと数センチずれていたら命が奪われていた。直後に撮影された写真は、暴力に屈しない力強いリーダーのイメージを与えた。

【映像】演説中に発砲音→倒れ込むトランプ氏(実際の映像)

 トランプ支持者は「彼は生き残った。文字通り弾をよけた」「アメイジング。まさにトランプ。後ずさりしない、降伏しない。立ち直りが早く不屈、強くて勇気がある」「彼は“真の戦士”。銃撃犯に狙われても諦めず立ち向かう真のリーダーだ」などとたたえる。トランプ氏のSNSでも「最悪の事態を防げたのは神のおかげだ」と投稿された。

 テレビ朝日外報部の中丸徹デスクは、「生き延びて立ち上がってこぶしを突き上げ、逆にトランプ氏の強さが際立った」と指摘する。トランプ氏は銃撃事件の5日後、大統領候補の指名受諾演説を行った。

「社会の不和と分断は、すぐに修復されなければならない。アメリカの半分ではなく、全アメリカのために大統領選に出馬する。半分だけでは勝利ではないからだ。これまで私を支持してくれた人も、そうでない人も、これから先、私を支持してくれることを願っている。なぜなら私は、アメリカンドリームを取り戻すからだ」(米共和党・大統領候補のドナルド・トランプ氏)

 ライバルであるバイデン大統領への批判を避け、団結を呼びかけた演説に、中丸氏は「ニュートランプを見せてきた。これまでの過激なことを発言するトランプ氏から、マイルドというか全体を考えて、団結を呼びかけるようにキャラを変えてきた」と指摘する。

 先月行われたテレビ討論会でバイデン氏は、言葉に詰まったり、反論できなかったりする場面も見られた。直後のCNN世論調査では、トランプ氏67%、バイデン氏33%に。NATO首脳会議でも、ウクライナのゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」、自身を支えるハリス副大統領を「トランプ副大統領」と呼び間違えた。

「この1カ月で情勢が変わり、まず直接のテレビ討論会では、形としては勝った。バイデン氏の高齢不安が出てきて、トランプ氏の支持が伸びた」(テレビ朝日外報部・中丸徹デスク)

 トランプ氏は20日、銃撃事件後初めて、大統領選挙に向けた集会で演説し、健在ぶりをアピールした。副大統領候補のバンス氏とともに参加し、「私は全能の神の恩恵によって、ここに立っている」と発言。バイデン氏の撤退論が高まるなか、秋の大統領選でバイデン氏と、ハリス副大統領のどちらと戦いたいか聴衆に問いかけ、会場をわかせる場面もあった。

 そもそもトランプ氏の決めぜりふである「Make America Great Again」は、共和党のレーガン大統領が使っていたフレーズだった。舛添氏は「レーガン氏は1981年に胸を撃たれて大手術をしたとき、医師と看護師に『君は何党支持か。共和党支持だったらうれしい』と冗談を言い、俳優出身とはいえ“グレートコミュニケーター”と人気を呼んだ」と解説する。

「1980年にレーガン氏が当選したとき、相手の現職・カーター大統領の人気はガタ落ちで、“レーガンデモクラット”で圧勝した。44年前は民主党支持者も『今回だけはレーガンに入れる』と言ったが、今回は世論調査を見ても銃撃事件前後で変わっていない。『ほぼ確実にトランプになる』と言うのは早すぎる。11月の選挙までは要注意だ」(舛添要一氏)

 なお、21日午後、バイデン氏はSNSで撤退を表明。撤退を受けて、選挙戦は「トランプ氏対ハリス氏」の構図で動き出している。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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