【写真・画像】「『ヒプステ』は他ではあまり見かけることのない舞台」音楽監督・KEN THE 390が“中王区”を描いた『ヒプステ』新作の裏側を語る 1枚目
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 舞台『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage(以下、『ヒプステ』)では初となる、“中王区”のストーリーを描く『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female-。女性キャストのみが出演するという『ヒプステ』初の試みとなった新作舞台の制作の裏側、そして『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』(以下、『ヒプノシスマイク』)への熱い思いを、音楽監督・KEN THE 390に聞いた。

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――『ヒプステ』には長く携わられていらっしゃいますが、今作で描かれるのは初の“中王区”側のストーリーですね。初めてお話を聞いた時は、どのような印象を持たれましたか?

KEN THE 390(以下、KEN):想像していなかったので、驚きました。それと同時に、これまで積み重ねてきた経験を踏まえて、試してみたいアイデアもあり、ワクワクしたのを覚えています。

――今作で描かれるのは“中王区”ということで、舞台音楽として重要視していた部分を教えてください。

KEN:“中王区”ならではの楽曲の魅力を出したいと考え、ラップをメインに構成することは変わらないのですが、それ以上に歌というか、メロディーの要素を意図的に増やして制作しました。キャストに歌唱力がある方が多かったこともあり、ラップの実力に加えて、歌でも実力を見せることができればと考えていました。

――今作の「ここは聴きどころ」というポイントや、音楽演出でのポイントなどを教えてください。

KEN:一部の楽曲ではブラックミュージックのテイストをより強く取り入れることで、女性をエンパワーメントする力強さを表現したいなと考えていました。それ以外にも、今作はそれぞれのキャラクターがメインになるような楽曲があり、それによって、よりキャラクターの魅力が多面的に伝えられているのではと思っています。

――今だから話せる、今作の制作現場での「裏話」はありますか?

KEN:今回はラップ初挑戦のキャストの方が多かったので、稽古に入る前に自分がラップのレッスンをする機会がありました。その時に皆さん思っていた以上にラップができる、そして歌が上手い、ということがわかったので、それを受けてそれぞれの実力がしっかり発揮できる曲を作りたい、むしろ場面によっては歌の力で圧倒する瞬間が作れる! と思い、制作に反映しました。

――そもそも「音楽監督」とはどのようなお仕事になるのでしょう? 引き受けられてから舞台の公演が始まるまで、どのようなフローを経て制作が進むのかについて教えてください。

KEN:基本的には台本ができ上がった段階で、一度演出の豪さん(植木 豪)と打ち合わせをして、どのシーンにどんなテイストの曲を作るかを決めます。豪さんからはこの時点で場面ごとに、「ここではこういう演出を考えているから、こういった曲が欲しい」と、具体的なオーダーをいただきます。

 その後は実際に曲を作り出して、できたものは豪さんや、原作のEVIL LINE RECORDSさんなどと話し合いながら修正し、その後キャストによるレコーディングを行います。

 稽古が進んでくると、実際のキャストの動きに合わせて劇中歌のサウンドをブラッシュアップしたり、場面ごとに必要なBGMを制作したりします。その後は通し稽古などで何度かキャストの皆さんにラップのアドバイスをしたりしたのち、劇場に入ったあとの場当たりで、音響チームと全体のサウンドのバランスや方向性を調整して初日を迎える、といった感じです。

 基本的には劇中歌、BGMを含めて劇中で必要な曲を作るというのがメインの仕事です。演出の豪さんとは随時連絡を取り合って、進めていきます。一番多くやりとりするのは、豪さんと音響チームでしょうか。

――『ヒプステ』ならではの音楽制作のポイントはありますか?

KEN:全曲しっかりと音楽スタジオでレコーディングすることですね。レコーディングすることで、細部までかなり細かくニュアンスを詰めることができますし、実際完成して舞台で流れるサウンドも、より良いものになっているのではと思います。

――『ヒプステ』に初めて参加されてから今まで、制作上全作通して変わらないことはありますか?

KEN:サウンドや手法はなるべく進化できるように、毎回挑戦や新しいアイデアを探しながら取り組んでいます。ただ、全公演通じて変わらないことは、『ヒプステ』は大事なことをセリフではなくラップで言うことが多く、それこそが魅力だということ。言葉がちゃんと伝わる、でも音楽的にも妥協なく素敵なものになるように、というバランスはいつも心がけています。

――『ヒプステ』だけではなく、原作の『ヒプノシスマイク』の楽曲にも携わられていますが、KEN THE 390さんにとって『ヒプノシスマイク』という作品はどのような存在でしょう?

KEN:僕は、HIPHOPは生身で、リアルなところが魅力だと考えていたのですが、『ヒプノシスマイク』に出会って、フィクションの中にもリアルがあるのだなと感じられるようになりました。

 そしてそのフィクションの中のリアルを追求するためには、ラップが上手いことはもちろんですが、それだけではなく、演じるスキルや、信じさせてくれるスキルが必要なのだと考えるようになりました。たくさんの気づきを与えていただいて感謝していますし、『ヒプノシスマイク』や『ヒプステ』の制作は自分の培ってきたものを存分に使いながらできる新しい挑戦という感じがして、とてもやりがいを持って制作できています。

 『ヒプステ』に関して言えば、ラップミュージカルとして1つの新しい形を提示できていると思いますし、新作はそれを“中王区”の女性キャストだけでやるという、本当に他ではあまり見かけることのない舞台になっています。この魅力をより多くの人に届けていきたいなと思うのと同時に、挑戦させていただける環境に感謝して、さらに自分自身、進化し続けたいと思っています。

――ありがとうございました。それでは最後に『ヒプステ』ファン並びに、舞台を観劇された、そしてこれから観劇する皆さんにメッセージをお願いいたします。

KEN:皆さん、-Renegades of Female-最高でしたよね? また1つ新しい扉が開いた感じがしていますし、その分これからの公演で達成したい目標が上がり、勝手にプレッシャーを感じています。ただ、新しい挑戦をし続けることが『ヒプステ』だと思うので、これからも変わらずに挑戦します。それをワクワク楽しんでいただければ嬉しいです!

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 “ラップで伝える”という作品最大の魅力はそのままに、音楽制作でも新たな挑戦をし続けるKEN THE 390。キャラクター、そして演者に合わせたこだわりのモノづくりを知ると、公演がさらに楽しめるはず。大阪公演を控えた-Renegades of Female-も、ぜひ期待してほしい。

テキスト/ichico
(C)『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会

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