南米ボリビア・ウユニ塩湖で鏡張りの朝焼けを目にし、涙を流していた東出昌大が、なぜあんなにも心を揺さぶられたのか、胸中を語る場面があった。
8月4日、『世界の果てに、東出・ひろゆき置いてきた』がABEMAにて放送された。言論界で大暴れする日本一ロジカルな男・ひろゆきを、論理の通じない過酷な世界に、10万円だけ渡して放り込んだらどうなるのか?そんなテーマのもと、アフリカ・ナミビアの砂漠に置き去りにされたひろゆきが、アフリカ大陸を横断する旅に密着した『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』。その第2弾となる本作では、前回ひろゆきの旅のパートナーを務めた東出昌大が、エクアドル・プラタ島に置き去りにされ、南米を横断する旅に出発。ひろゆきは2日目から合流した。なお、使って良い移動手段はローカル路線バス、ヒッチハイクなど基本的に陸路のみとなっている。
この日の早朝、一行は鏡張りの絶景で知られるボリビア・ウユニ塩湖を再び訪問。前日に訪れた際は雨不足で水が張っていなかったが、奇跡的に大雨が降ったおかげで、美しい鏡張りの朝焼けを見ることができ、東出は涙が止まらなかった。その日の夕食時、ひろゆきから「ウユニはだいぶくらってましたね」と話を振られると、東出は「物心ついてからの半生を考えていました」と告白。さらに「なんか色々、ままならないなって思ったんです。こんなに予想できないか、とか。自分の生き方とか色々、そことダブって」と語った。「一晩で雨が降って鏡張りになることはないだろう」という現地の運転手の予想を覆し、目の前に現れた奇跡の絶景。そこに自分の人生を重ね合わせていたのだという。
ウユニ塩湖は、さまざまな角度から東出の心を揺さぶった。「消え入りそうな感じ」がする湖の奥の方、歩く度に揺れる水面に反射した月、パッと振り返った時に見た朝日…。東出は朝日の美しさを「もう嫌ってほど綺麗だった」と表現し、「綺麗なのに嫌ってほどとか、色々、表裏一体なんだなと思っていたら、うわーっとくらっちゃいましたね」と振り返った。
このとき東出は、36歳の誕生日を迎えたばかり。30代後半に差し掛かり、「もう下り坂だ。もう自分の人生、折り返しきてるな」という思いを抱えるなか、訪れたウユニ塩湖で「これからどう生きていこうかずっと考えていた」と明かした。「もう考えるのをやめたい、ただ生きているだけで良い。そう思っていても、どうしても色々考えてしまう」「35歳が限界って言われても、もっともっと勉強したい。でも勉強を頑張るのがしんどい気持ちも正直ある」。そんな相反する思いが、心の中をグルグルと巡っていたのだという。そして、ウユニ塩湖で芽生えた気持ちは「言葉では言いたくない、言えない思い」だと説明。そのかけがえのない気持ちを、東出は「ウユニに置いてきた」と語った。
ここまで話し終えると、東出は「いいですよ、そんなもう僕の話は」と照れ笑い。「全然面白くない話なので、違う話を」と話題を変えつつ、ビールを取りに席を立った。一方、ひろゆきはというと、真剣な表情で東出の話に耳を傾けていたが、東出が席を外したこのタイミングで口にしたのは、いつものひろゆき節。「東出さん、普通に涙流していましたよね。めっちゃ泣いてるから話しかけづらって思って」と笑っていた。