TVアニメ『新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。』が、7月1日から放送中。タイトル通り30歳を過ぎてから冒険者を志した主人公のリック・グラディアートルは、大陸最強とうたわれる伝説のパーティ「オリハルコン・フィスト」のメンバーによる死亡と蘇生を繰り返す壮絶な修行を耐え抜いた末に、圧倒的な戦闘力を獲得する。
Fランクの駆け出し冒険者として、Eランク昇級試験会場を受けるリックであったが、自身の戦闘力がほかの冒険者と比べて優れていることに気づかないために繰り広げられるコメディ要素と、アクションありバトルありの熱い展開が見どころだ。
そんな『新米オッサン冒険者』にてリックを演じる声優の佐藤拓也と、「オリハルコン・フィスト」のメンバーの1人であるリーネット・エルフェルトを演じる大西沙織にインタビューを行った。リックのように30歳を過ぎてからも夢を追いかけている人に向けて、背中を押すひと言をかけるとするなら? という問いに答えてくれたそれぞれのメッセージをお届けする。
――本作は32歳のオッサンであるリックが活躍していくことから、同年代の視聴者も共感しやすいと思っています。もしお二人がリックのように頑張りたいと思った視聴者の背中を押すひと言をかけるとしたら、どんな言葉をかけますか?
佐藤:言ってしまうと僕はもうアラフォーなのですが(笑)。でも年齢ってただの数字なんだろうなと思っちゃいますね。結局、10代であろうが60代であろうが、本人がどれくらい打ち込んでいるものを好きでいられるかどうか。
だから何歳であってもいつ目指そうが関係ないですし、誰かのモブの人生ではなくて自分が主人公となる自分の人生を歩んでいるわけなので、誰に何を言われてもいいじゃないかと思えるくらいに好きなものがあること自体が幸せなのではないかと思いますね。
――その気持ちがあったからこそ、リックも意を決したわけですからね。
佐藤:本当に、好きなことがあるって幸せなことだと思うんですよ。
――30代というところにフォーカスすると、目指していることで同年代の人たちがどんどん活躍しはじめる時期なんですよね。なぜ自分はその世界で活躍できていないのかと思いがちになってしまうと言いますか。
佐藤:ああ、その気持ちはわかります。もう、あとは勇気だけじゃないですかね。好きの気持ちと勇気だけ!
――踏み出して死ぬ気でがんばれば、そこに年齢は関係ないと。
佐藤:関係ないと思いますね。
――大西さんはいかがでしょうか?
大西:私、そんな良いこと言えないです!
一同:(笑)
大西:何にも考えずに生きてます! ほんとに!
佐藤:すみません、取材用に考えました(笑)。
大西:あー、そうなんですね!
一同:(笑)
大西:私もリックと同じく30歳を過ぎたくらいの年齢なので……難しいですよね。「がんばれ」としか言いようがないです! 「がんばれ」です!
佐藤:すごくリーネットっぽい(笑)。
大西:あはは(笑)。
――でも結局お二人がおっしゃっていることが本質ですよね。
佐藤:好きだからがんばる。
大西:そうですね、好きが原動力になってがんばったら何とかなるので、がんばってください!
佐藤:真理ですね。ストレートでいい!
――リックもがんばっている『新米オッサン冒険者』ですが、放送中の物語も中盤に差し掛かろうとしています。視聴者に向けてメッセージを頂戴できますでしょうか。
佐藤:この物語の主人公はたしかにリックですが、たとえばアンジェリカやほかのキャラクターもそれぞれがものすごく輝いているんですよね。きっとそれぞれが全力で自分の人生を生きているからだと思うんです。
だからご覧になる皆さんも、そういえば彼らのように昔好きなものがあったなと振り返るきっかけになりうる作品になっていますので、一度騙されたと思って見ていただければと(笑)。思いもよらないところで、刺さる瞬間があると思います。ぜひご覧ください。
大西:完成した作品を拝見して、知らないうちに自分が子どもの頃に戻ったような感覚で見られるアニメだと思いました。冒険者ものと呼ばれる作品はたくさんありますが、『新米オッサン冒険者』にしかない魅力と言いますか。たとえば串田さんのOP曲や劇中のサウンドもどこか懐かしさを感じられて、随所に「オッサン」というキーワードをすごく大事にしていると感じました。
童心に返れるような不思議なアニメだと思っているので、いろいろな感じ方をしていただいて、最後までぜひ走り抜けてください!
――ありがとうございます! たしかに90年代アニメを思い出すようなBGMも印象的でした。
大西:そうなんですよね、なんか懐かしい感じで。
――オッサン世代が狙い打たれていますね(笑)。
大西:そうだと思います(笑)。
リックと同年の人であれば、どこか共感性や懐かしさを感じられるであろう『新米オッサン冒険者』は、現在放送中。佐藤と大西の語ったポイントにも注目しつつ、最後まで見逃さず楽しんでみてほしい。
(C)岸馬きらく・ホビージャパン/2024新米オッサン冒険者製作委員会
アニメ公式HP:https://shinmaiossan-anime.com/
アニメ公式SNS:https://x.com/shinmaiossan
取材・写真・テキスト/kato