「巨大地震注意」の中の盆休み 警戒しながらよさこい、阿波おどり開催
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 お盆休みが始まっています。今年、大きな影響を与えているのが巨大地震の心配です。 この3連休、各地を取材すると、多くの人が命を守る行動を意識して過ごしていました。

【画像】「巨大地震注意」で寝台特急「サンライズ出雲」運転中止 鉄道ファン肩落とす

■お盆休み直撃…気象庁「巨大地震注意」

地震への不安
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 11日、羽田空港はお盆休みの帰省ラッシュを迎え、多くの人で混雑していました。これから西日本方面へ向かう人は、地震への不安を口にします。

愛媛へ帰省する30代女性
「心配はあったんですけど、どうしても祖父母に子どもたちの顔を見せたいなと思って。もしもの時のために、靴はいつも履き慣れた靴を子どもたちにも履かせて」

 女性が履いていたのはサンダルではなく、スニーカーでした。災害への備えを意識せざるを得ない異例の3連休です。

巨大地震注意  気象庁
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 8日、宮崎県日向灘で起きた最大震度6弱の地震。気象庁の「巨大地震注意」がお盆休みを直撃しました。

運休の影響
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 JR西日本は、12日まで東京と出雲市を結ぶ寝台特急サンライズ出雲号の運転を取りやめると発表しました。すると、Xには「12夜サンライズの旅 全部パーになりました」という投稿もありました。

寝台特急サンライズ出雲号
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 壮大な鉄道旅行を計画していた寝台特急ファンの大学生・ゆうどらさん(19)は、30万円近くかけて東京・出雲間の往復を毎晩繰り返し、12夜連続での乗車を予定していましたが、想定外の事態に今回の旅は諦めたといいます。

「乗りたかった」
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ゆうどらさん
「仕方ないのかなという部分はある。でも、やっぱり悔しい。乗りたかったという気持ち」

■地震警戒のなか…よさこい祭り開催決定

よさこい祭り
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 高知の「夏の風物詩」よさこい祭りにも影響が及びました。緊急会議の結果、開催を決断し、よさこい祭振興会は津波避難マップなどを参加者に配りました。

國士舞双 芳村百里香さん 
「私たちも今、本当に緊張感のある状態。皆さんを元気にできるようにという気持ちで踊っていきたい」

阿波おどり
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 徳島名物の阿波おどりでは、12日から始まる本番に先駆けて、会場にハザードマップが貼られました。

阿呆連 13代目連長 立川真千さん  
「この1年間の集大成がこのお盆にあると言っても過言ではないかなと思っている。開催されることについては、非常にうれしく思う」

 12日から4日間、地震を警戒しながら、街中の演舞場での踊りが行われます。

■アニマルカフェの犬たち 地震に一斉反応

動物の反応
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 日向灘での地震が発生した翌日の9日には、神奈川県西部でも地震が発生しました。

 最大震度5弱を観測した厚木市内にあるアニマルカフェでは地震発生当時、直前までリラックスした雰囲気だった犬たちが地震発生に反応し、一斉に鳴きながら走り回っていました。

政府・地震調査委員会
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 政府・地震調査委員会は、この地震に関して「一般的に考えて距離が遠いため、関係がない」と発表しましたが、鎌倉市の由比ガ浜にある海の家の組合では、ハザードマップを改めて配布し、注意喚起しました。

由比ガ浜茶亭組合 組合長
伊東孝太郎さん

「緊張感は持っています、常に。やっぱり、これだけの人たちを上に誘導していくことが、いざという時の仕事です。その訓練は常に怠らず」

南海トラフ巨大地震の懸念
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 日向灘の地震はマグニチュード7.1でしたが、専門家によると「南海トラフ沿いでマグニチュード8以上の巨大地震が発生した場合、1週間以内に同じ規模の地震が再び発生する可能性がある」といいます。

東北大学 災害科学国際研究所
福島洋准教授

「私どもの研究では、1週間以内だと2%から最大で77%、非常に不確実性が大きい。平時の確率と比べると、だいたい100倍から3600倍に確率が跳ね上がる」

(「グッド!モーニング」2024年8月12日放送分より)

外部リンク
お盆に高まる…巨大地震の脅威 津波到達まで最短2分か “もしも”の時はどう行動?
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