今やスマートフォンは1人1台の時代とも言えるが、今から33年前の1991年8月14日は携帯電話のNTTドコモの前身となる会社が設立された日。ここが携帯電話の新時代の幕開けにもなった。
「エヌ・ティ・ティ・移動通信企画株式会社」が設立されたのは、1991年8月14日。のちの「NTTドコモ」が、NTT本体から切り離される形で誕生した。ポケットベル(ポケベル)やハイヤーなどに搭載した自動車電話などを運用していたが、NTTの民営化の流れで分社。前年には、NTTが当時、最新の小型の携帯電話を開発したという記者会見も行っていた。最小とはいえ、現代の携帯電話、スマホと比べれば遥かに大きく、33年かけた進歩は目を見張るものがある。
同じく携帯電話会社、KDDIの前身である日本移動通信(IDO=イドー)が誕生したのは、NTTドコモより少し早く、1987年のこと。東京大学の合格発表現場では、家族などに合否の連絡を取る手段として、希望者に無料で携帯電話を貸し出すサービスも実施していた。
初めて民生用携帯電話が世に出たのは、1985年のこと。NTTが出した肩からぶらさげる「ショルダーフォン」で、レンタル保証金が17万円、月額料金2万円、通話料は1分100円だった。携帯電話は、1990年代後半になると急速に普及。NTTドコモは1999年、世界に先駆けて「インターネットアクセス」ができるサービス「iモード」を開始。さらに2007年にはiPhoneが発売、スマートフォンに時代に突入すると、従来の携帯電話は「ガラケー」と呼ばれるようになった。
◆大手携帯電話会社の変遷
【ソフトバンク】1999年・J-フォン統合→2003年・ボーダフォン→2006年・ソフトバンクモバイル→2015年ソフトバンク
【KDDI】2000年にDDI、KDD、IDOが合併してKDDIが発足、「au」ブランドに
(『この日何の日』より)