リニア新幹線のアメリカ輸出を目指すJR東海は5日、アメリカの駐日大使をリニアの試乗に招待し、熱烈にアピールしました。
【画像】鉄道好きエマニュエル駐日大使は前向き?「アメリカの鉄道システムを発展させるチャンス」
■時速500キロ超え…表示指さし“ニッコリ”
アメリカ エマニュエル駐日大使
「未来を体験する。それが私の目的です」
鉄道好きだというアメリカのエマニュエル大使が言う「未来」とは、リニア新幹線のことです。
実際に試乗し、時速500キロを超えると表示を指さし“ニッコリ”しました。
エマニュエル駐日大使
「時速500キロでちゃんと立っていられるのは素晴らしい体験でした」
JR東海がリニア新幹線の試乗にエマニュエル大使を招待したのは、アメリカにリニアを輸出する計画「北東回廊プロジェクト」をアピールするためです。
北東回廊プロジェクトは、老朽化した高速鉄道に代わり、首都ワシントンD.C.からボルティモア、フィラデルフィア、ニューヨークといった大都市をリニア新幹線でつなぐというものです。移動時間は、現在の3時間弱から1時間ほどに短縮されます。
■11年前…オバマ政権時代から売り込み
アメリカへのリニア導入プロジェクトは、11年前のオバマ政権のころから始まっていました。
トップ外交でリニアを売り込んでいたのは、この人です。
安倍晋三総理大臣(当時 2013年)
「BUY MY アベノミクス」
「超電導リニア技術による新しい鉄道システムがあります」
「私から、すでにオバマ大統領にも提案しています」
2013年の日米首脳会談で安倍総理(当時)が「日米協力の象徴」として、当時のオバマ大統領に日本のリニア技術の導入を提案しました。
この時、副大統領だったバイデン氏も同席していて、関心を持ってこの提案を聞いていたといいます。
その後、トランプ大統領にも提案しました。
安倍総理(当時 2017年)
「リニア技術なら、ここ(ワシントン)D.C.からトランプタワーのあるニューヨークまで、たった1時間で結ぶ」
アメリカへ日本のリニア輸出を目指すこのプロジェクト。現在は、アメリカ当局による環境影響評価の手続きが一時停止されていて、夢の実現はまだ先のようです。
しかし、今回試乗したエマニュエル駐日大使は、こう話しました。
エマニュエル駐日大使
「バイデン大統領は電車と鉄道旅行が大好きなんです。アメリカの鉄道システムを発展させるチャンスだと思っています」
(「グッド!モーニング」2024年9月6日放送分より)