なぜ“告発を公益通報”と扱わず?知事「誹謗中傷」←副知事「パワハラ」認識に温度差
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 パワハラ疑惑の斎藤元彦知事に対する証人尋問が行われている、兵庫県の百条委員会。斎藤知事の発言をまとめていきます。

【画像】斎藤知事、6日の百条委員会で証言 ワインやカニ、姫路城レゴブロックの受け取り認める

■告発文書は「誹謗中傷」の認識

 なぜ告発を公益通報として扱わなかったのでしょうか

3月、元西播磨県民局長が知事を告発
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 まずは今年3月の件についてです。

 兵庫県の元西播磨県民局長は斎藤知事のパワハラなどを告発する文書を報道機関などに送ります。

 それに対し文書を把握した知事は、副知事などと協議をして作成者を探すように指示を出しました。その後、作成を認めた元局長を解任しています。

公益通報ではないと考えた理由
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 これが公益通報にあたらないと考えた理由について、斎藤知事は「告発文書を読んで具体的な供述や、信用性の高い証拠が書かれていなかった」「元局長がうわさ話を集めて作成したと供述したとの報告を受けた」「このことから公益通報として保護される要件を満たさないと判断した」と話しています。

 作成者を探すよう指示したことについては「告発というよりも誹謗(ひぼう)中傷性の高い文書を作成したとの認識で、その作成者が誰かを探すことは必要だ」と話しました。

副知事は「見た瞬間にパワハラが入っている」
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 一方、午前中に百条委員会に出席した元副知事は同じ文書を見て「見た瞬間にパワハラが入っている。これは非常にやっかいなことになると思った」と話していました。

(Q.元副知事のやっかいなことになるなという発言を聞くと、告発と捉えたようにもみえますが、斎藤知事は誹謗中傷だと言ったのですね。ニュアンスが違うようにも感じる)

 そうなんです。さらに、4月にも元局長は県の公益通報窓口に知事の疑惑を通報しているんです。

 関係者によりますと、元局長の処分については複数の職員が「調査結果が出るまで待つべき」と進言をしましたが、知事は結果を待たずに処分できないかと人事当局に問い合わせたといいます。

「結果を待たずに懲戒処分」は否定
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 そして、調査結果を待たずに懲戒処分にしましたが、斎藤知事はこの関係者の話について「結果を待たずに処分」という部分は否定しました。「そうは言っていないと思う」と話しています。改めて告発者を保護できていないという認識は「まったくない」としています。

■おねだり疑惑については…

 また、おねだり疑惑について、県職員へのアンケートには知事が視察先などでさまざまな贈答品を受け取っていたとの回答がありました。

贈答品の受け取り認める
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 斎藤知事は、カニや浴衣、姫路城のレゴブロック、ワインなど多くの物を無償で受け取ったことを認めています。

 一方で、アンケートで指摘のあったゴルフクラブセットについては受け取りを否定しています。

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年9月6日放送)

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