『探偵!ナイトスクープ』(テレビ朝日系)が9月13日に放送され、披露している側もタネがわからないという“手品”の謎を調査した。
視聴者から寄せられた依頼にもとづいて、探偵局長が部下の探偵たちを野に放ち、世のため、人のため、公序良俗・安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に調査追求する同番組。今回の「超難解トランプ手品」は、大阪府の男性(44)から寄せられた次のような依頼だ。
『私には幼少期の頃から知っている“手品”があります。誰に披露しても、必ず「すごい!」と言われる自慢の手品です。ただ、1つ問題があります。自分で披露しておきながら、この手品の仕組みがわからないのです。何か細工があるのか、あるとしたらどんな細工なのか、わからないのです。自慢げに手品を披露しても、なぜそうなるのかわかっていないというのは、たまらなく恥ずかしいです。この手品の仕組みを解いて、35年のモヤモヤを解消してください』
さっそく依頼者のもとへ行き、自慢の手品を見せてもらうことに。流れは次のとおりだという。
(1) ジョーカーを抜いた52枚のトランプを27枚と25枚に分ける
(2) 27枚のカードから1枚引き、13からそのカードの数字を引いた枚数を抜く(引いたのが6なら13−6=7枚抜く)。これを計3回行う
(3) (2)で引いた3枚のカードの数字を合計する
(4) (2)で残ったカードの山を25枚の上に置き、(3)で数えた“◯番目”のカードを言い当てる((3)の合計値が21なら21番目のカードを言い当てる)
タネとして、言い当てるには最初に25枚を数える時に「11番目のカード」を覚えておく必要があるが、「なぜこのカードが答えになるか」が依頼者もわからないという。なお、スリムクラブの真栄田賢探偵が同じ流れでやっても正解することができた。
そこで番組では、教育系YouTuberの葉一さんに協力を仰ぐことに。葉一さんによると、「山から何枚減らしているかを考えるべき」だといい、27枚のカードから3回引いていく過程をまず次のように整理する。
(1回目)引いた数が6:13−6で7枚+引いたカード1枚があるため、山から抜くのは計8枚
(2回目)引いた数が9:13−9で4枚+1枚で山から抜くのは計5枚
(3回目)引いた数が5:13−5で8枚+1枚で山から抜くのは計9枚
上記で山から物理的に引いた枚数の合計は22枚で、残りの5枚を25枚の上に重ねて30枚にする。そこから3枚の合計(6+9+5)の20番目のカードを言い当てるわけだが、この“20番目までを飛ばす=山から抜く”と考えてそれぞれ1〜3回目に割り振ると、次のように整理することができる。
(1回目)引いた数が6:山から抜いた8枚に、引いたカードの6を足して計14枚抜く
(2回目)引いた数が9:山から抜く5枚に、9を足して計14枚抜く
(3回目)引いた数が5:山から抜く9枚に、5を足して計14枚抜く
この「14」という数字は、どのカードを引いても同じ。葉一さんは「14×3の繰り返し、つまり必ず上から42枚を減らす作業。上から42番目は、下からの11番目に当たる。それを探しているだけ」と解説した。
この説明に依頼者は「すっきりしました。最高」と納得しつつも、「番組を見ている人には使えないですね(笑)」と指摘していた。