今年に入って、北海道の人気店が続々と東京に進出しています。北海道で培った魅力をそのままに、東京で戦うワケを取材しました。
【画像】濃厚スープのみそラーメン…光輝くぷりぷりのいくら丼 予約400件のジンギスカン店も
■居酒屋、ジンギスカン店が東京へ 連日大行列
濃厚なスープが縮れ麺によく絡むみそラーメンに、ぷりぷりのいくら丼。
5月に東京・渋谷でオープンした海鮮居酒屋「北海道ソウルフード」は、北海道の味に特化していて、連日大盛況です。
グルメ雑誌の元編集長が北海道でほれ込んだ味を集め、東京で開いたお店です。
北海道ソウルフード(アイ・スリー)
多田信幸代表取締役
「北海道には、まだまだこんなおいしいものがあるのかと知り、北海道の素晴らしさを全国に発信したいと思った」
今年7月、東京・上野にオープンし、連日開店を待つ人が列をなす、札幌・ススキノの超有名店「だるま」。お目当ては、ジンギスカンです。
客(30代)
「食べやすいです。臭みもなくて」
毎日仕入れている新鮮なマトンを、ジンギスカン用の鉄製の鍋で焼くスタイル。女将(おかみ)が仕込む秘伝のタレにつけて食べるジンギスカンは、これまで北海道でしか味わうことができませんでした。
予約も殺到していて、来月末までに400件近く入っています。
成吉思汗 だるま4代目
金サブマネージャー
「本当に長年、お客様から東京に出してとか大阪、神戸にも(出店してと)言われてきたんですけど、今年70周年を迎えるということでその集大成として東京に(店を)出すと決めました」
■人気ベーカリーの53店舗目 小麦にこだわり
13日には、北海道生まれのベーカリーが東京でオープン初日を迎えました。
ペンギンベーカリー
佐々木晋次統括マネージャー
「(北海道産)小麦はうまみが違う。一般的な小麦と違い、食べると甘さが違う。小豆も風味が違う、うまみがやっぱり違う」
コンテストで金賞を受賞したカレーパンやザンギが、熱々の状態で並べられます。
午前9時すぎ、開店を待つ客の長蛇の列ができていました。
ペンギン
道本孝一常務取締役
「本日53店舗、初めて東京に進出するという、そういうチャンスを皆さんにいただきました」
15分前倒ししてオープン。すると、店内は、トレイいっぱいにパンを載せる客であふれました。
北海道に住んでいた人
「札幌の中島公園の近くの(ペンギン)店舗によく買いに行っていた」
「東京初出店ということで来ました。食パンが特に好きです」
大量のカレーパンとメロンパンをゲットした男性は、このように話します。
北海道に住んでいた人
「こんな買ったことないです」
妻
「(昼食で)何個くらい食べられる?」
北海道に住んでいた人
「やっぱり3個くらいだろうな。(昼食で)3個いけそうです」
合わせて24点、8000円以上のパンを購入しました。
■なぜ東京へ?「外国人殺到で自信」
北海道内を中心に50店舗以上を展開している「ペンギン」。なぜ今、東京初出店を決めたのでしょうか。
道本常務取締役
「非常に多くの外国の方が(北海道の店舗)にお越しいただいている。我々のパンが観光客や外国人の方にも受け入れられているので、東京という本当に大きな市場で、我々のパンが評価していただけるのではないか」
北海道の店に殺到するインバウンド客を見て、外国人観光客が多く集まる東京でもいけるのではないかと勝負することにしたのです。
この流れは、東京に進出する多くの北海道の飲食店に共通していると専門家は指摘します。
帝国データバンク 藤井俊情報統括部長
「特に北海道は東京、大阪、京都に次いで外国人観光客が多く訪れる地域。飲食店はインバウンド需要をしっかり取り込んで業績を拡大している。これ以上の拡大を目指して東京に進出という流れが今、続いている」
(「グッド!モーニング」2024年9月18日放送分より)