夢を抱いて上京し、心を壊して無言帰郷。松本優作×藤井道人によるオリジナル連続ドラマ『透明なわたしたち』第3話で展開する上京物語が酷すぎる。しかも真に迫っているからより辛い。
【映像】過酷な労働環境で疲弊していく心…ADの残酷すぎる上京物語
本ドラマは、過去と現在のそれぞれの事件が繋がり、衝撃的“真実”が明らかになっていく群像サスペンス。2024年の渋谷で起きた凶悪事件を引き金に、週刊誌ライターの主人公・中川碧(福原遥)は、事件の犯人が高校の同級生ではないかと疑う。疎遠になっていたかつての仲間たちと再会し、高校時代のある事件を回想しながら真相へと近づいていく。
第3話で描かれるのは、純朴眼鏡女子・齋藤風花(小野花梨)の上京残酷物語。高校時代から映像作家を目指していた風花は、一足遅れる形で念願の東京に居を移した。高校時代の親友・碧とルームシェアをしてテレビ局でADとしての仕事をスタートさせる。
だが目の前に立ちはだかるのは理想と現実のギャップ。華々しい生活とは程遠い過酷な労働環境に心身ともに疲弊し、他人と自分を比べては自己嫌悪。空っぽの抜け殻状態になった風花は仕事を飛ばし、誰にも告げることなく故郷へと向かう夜行バスに乗車する。明るい笑顔がチャーミングな純朴眼鏡女子だった風花の目は落ちくぼみ、肌も荒れ放題だ。
夢破れた経験は誰しもにあるはず。風花もそんな大勢の中の一人だった。しかし風花の心には拭いきれないシミのようなものが滲んでしまう。東京への憧れと、そこで踏ん張る碧たちへの嫉妬。その歪みが、地元で結婚し一児の母になった幸せなはずの風花を思いもよらぬ行動に走らせてしまうのか。親友・碧との絆は…?