『探偵!ナイトスクープ』(テレビ朝日系)が9月27日に放送され、余命1カ月と言われた母親の願いを叶えたい娘の依頼を追った。
視聴者から寄せられた依頼にもとづいて、探偵局長が部下の探偵たちを野に放ち、世のため、人のため、公序良俗・安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に調査追求する同番組。今回の「余命1ヶ月の母人生最後のパチンコ」は、静岡県の女性(51)から寄せられた次のような依頼だ。
『先日、80歳の母が体調を崩して救急車で運ばれました。子宮頸がんが全身に転移しており、余命1カ月ほどと言われ、今は緩和ケア施設のベッドでほとんど寝たきり状態になっています。そんな母が、どうしてもやりたいと言っているものがあります。それは「パチンコ」です。元気な頃、時々一緒にパチンコ屋に行っていたのですが、お気に入りの台で大当たりを当てると、それはそれは嬉しそうにニッコリ笑うのです。今も、母は早く元気になって絶対にパチンコを打つと言っています。何とか最後にパチンコをやらせてあげたいのですが、自分1人の力では今の母をお店に連れていくことができません。身勝手なお願いであることはわかっていますが、それでも母親の笑顔が見たいです。どうかお願いします』
依頼者の母は父親がパチンコ台の職人で、幼い頃から365日パチンコに接していたという。さらに、自身も前夫も、今の夫もパチンコ店に勤務。間寛平探偵が「今、一番何がしたい?」とたずねても、「パチンコ!連れて行って」と懇願する。
その願いを実現するべく、ケア施設の許可を取り、母親のお気に入りのパチンコ店「ABC」本社へ。事情を説明すれば「閉店後なら最大のサポートができる」と約束してくれた。
パチンコへ行けることがわかり、「寛平ちゃん、ありがとう〜」と拍手する母。当日は、「(大当たりして)家建てる」と意気込みを述べ、貸し切り状態の店内へ。母が店員だった頃の『軍艦マーチ』が流れ、営業支援部長がマイクパフォーマンスを行う特別演出で歓迎する。
「当たんない」「なんだよぉ」と愚痴を漏らしながらも、「楽しいよ」と笑顔を見せる母。その後、一番乗りで大当たりを出すと、口火を切ったかのように孫と依頼者も続く。1時間半で母は計9回の大当たりだったが、「もう終わり?」「楽しかった。明日も来たい」とまだまだやり足りないようだ。
そんな様子に、依頼者は「みんなに連れて来てもらってよかったね」と涙をぬぐい、夫は「こんな元気な顔久しぶり。パチンコやってる時の真剣な顔、本当に何年ぶりかね」と母の横顔を見つめていた。