大手銀行5行は1日から、住宅ローンの変動型金利を引き上げると発表しました。銀行も住宅メーカーも利用者も、「金利のある世界」への対応に追われています。
【画像】大手5銀行が変動型住宅ローン金利引き上げ 優遇など戦略に違い どこを選ぶか
■住宅ローン変動金利0.15%引き上げ
神奈川県で住宅を購入予定
30代の夫婦
「リビング収納がないので、文房具、タオルを全部キッチンに入れている」
設計士
「このキッチン便利で、ここに物を収納できる」
都内にある住宅のショールーム。夢のマイホームの購入を決めた人たちが、内装の打ち合わせに訪れていました。
30代の夫婦
「ダイニングキッチンのほうにカウンターを付けて、カウンターのほうで食事をしたりとか、ここにダイニングテーブルをつなげて」
友人を招いて料理を振る舞うのが好きなため、キッチンにはこだわりたいと話します。
そこで気になってくるのが、住宅ローンです。悩んだ末、変動金利だと今後の支払いがどうなるか見通せないとして、2人は固定金利を選びました。
30代の夫婦
「(Q.固定金利のほうが安心感がある?)変わらないという部分では」
実際、足元にはひたひたと金利上昇の波が押し寄せています。
日本銀行が政策金利を0.15%引き上げたことに伴い、大手銀行5行は1日から、変動型の住宅ローンの基準金利の引き上げに踏み切りました。
引き上げ幅は政策金利と同じ0.15%です。メガバンクが基準金利を引き上げるのは、17年ぶりとなります。
もっとも、新たにローンを組む人への対応は分かれました。
みずほ銀行は唯一、金利を引き上げず据え置きに。三菱UFJ銀行は利用者の収入などに応じて金利を割り引く優遇幅を0.15%広げることで、実際に支払う金利が変わらないようにしました。
いずれも、新規顧客の獲得を狙った戦略です。
■どこがお得? 問い合わせ殺到
借りる側は、各銀行の対応の見極めに懸命です。
埼玉県で住宅を購入予定
20代と30代の夫婦
「金利が安く、変動金利にしようと決めている。最初決めていた銀行が(金利が)上がるのをみて、『ちょっと考え直していいですか』とちょうど聞いていて。金利がどうなるか確認して決める」
今回の引き上げでローンの返済額は、具体的にどれくらい変わってくるのでしょうか?
オープンハウス 営業本部
赤塚晴大部長
「例えば5000万円借りますよという方が、仮に今の0.3%台でございますと、大体12万5000円くらい、これが月々の支払いになります。これが仮に0.15%金利が上がって、0.45%ですよとなった場合で、約12万8000円」
たかが3000円、されど3000円。この会社には住宅の購入を検討している人から、どの銀行を選べば良いのかや、いつ契約するべきなのかといった問い合わせが殺到しているといいます。
赤塚部長
「3000円の違いで買わないことはないと思う。3000円の違いをどうすれば薄められるか、これからたくさん質問も多くなる。まさに住宅ローンの提案の力が大事になる。物件の選択肢とローンの選択肢をきちんと提案していくことに注力する」
(「グッド!モーニング」2024年10月1日放送分より)