1日、石破内閣が発足しました。就任会見では裏金事件に関わった議員を衆議院選挙で公認するかどうかも問われました。
【画像】「憲法違反の疑い」「論戦から逃げる」早期解散に野党反発
■石破新政権が船出 野党は早期解散を批判
“党内野党”として政権を批判してきた石破茂氏が、総理として矢面に立たされる立場になりました。
野党は、すでに戦闘モードです。
立憲民主党 小川淳也幹事長
「まさに有言不実行。言行不一致。もはや嘘つきのそしりも免れないのではないか」
総裁選で生まれた自民党内のしこりも、石破新体制の波乱の船出を予感させます。
総理指名の投票に先立って行われた自民党の会合では、麻生太郎最高顧問は笑顔を見せていましたが…。石破氏が現れると、笑顔は消え、席を立つこともありませんでした。
石破新総裁
「仮に、これから首班にご指名をいただければ…。多分、私の名前を書いたことがない人がいっぱいおられると思いますので、ぜひお間違いがないように」
その総理指名の投票でも、2人はニアミス。麻生氏のすぐ後に、偶然、石破氏が並ぶことになりましたが、結局、石破氏は他の議員に順番を譲りました。
解散ありきの国会です。
野党議員が「能登の補正予算を」などと書かれた紙を掲げ、早期解散を批判しました。
れいわ新選組 大石晃子共同代表
「被災地は投票なんかできませんよ」
立憲民主党 野田佳彦代表
「自民党総裁の立場での解散宣言は、私は『異例』で済む話ではないと思う。解散総選挙に関わることが憲法違反の疑いがあっていいんですか」
日本維新の会 馬場伸幸代表
「いろんな課題を選挙を通じて忘れてもらいたいと、そういう思いが前面に出てきているのではないか」
国民民主党 玉木雄一郎代表
「議論をしっかりするのが石破氏の持ち味だったと思うんですよね。それを避けたら“アンコの入っていないまんじゅう”というか、大切なものが抜けてしまっている」
共産党 田村智子委員長
「9日間の会期で、まさに争点隠し。裏金隠し。論戦から逃げると」
社民党 福島みずほ党首
「自民党(内)野党だったはずが、党利党略のための解散総選挙になってしまっている」
参政党 神谷宗幣代表
「自民党にお灸(きゅう)をすえるような選挙にしてもらいたい」
自民党内では、早期解散を歓迎する声が優勢です。
自民・若手議員
「基本的には顔を代えて、支持率が高いうちにやってもらうのがタイミングとしてはベストだ。ここを逃したらチャンスはそうないだろう」
自民・石破氏周辺
「石破さんはこれまできれいごとを言った分、自分の首を絞めることになる。野党はもちろん、過去の自分との戦いになるだろう」
早期解散の決定は、森山幹事長ら執行部が石破氏に強く要請したからだといわれています。
自説を翻した無念を愚痴るような一幕もありました。
教育無償化を実現する会 前原誠司代表
「石破カラーを出して頑張ってください」
石破新総裁
「出したらぶったたかれる」
前原代表
「あんまり本音を言わないように」
石破新総裁
「出すと国民は喜ぶ。党内は怒る」
■「国民の信を問う」解散大義訴え
皇居での総理親任式と閣僚認証式を経て、石破内閣が発足しました。
初入閣は13人、女性はわずか2人です。裏金問題に揺れる旧安倍派からの入閣はありませんでした。
総理として、初めての会見に臨むと…。
石破新総理大臣
「この内閣は『納得と共感内閣』と考えている。ルールを守るという政治でなければならない。国民の政治への信頼を取り戻すために、不断の政治改革の姿勢が求められています」
解散に踏み切る大義については…。
石破新総理大臣
「新しい内閣について、国民の信を問う、これは憲法の趣旨にも合う。同時に選挙中に議論をして、国民に判断する材料を提供すべきだ。大義は今、申し上げたのが大義だと思っています」
当面の焦点は、裏金議員の公認問題です。
自民党幹部によりますと、すでに党内で処分は出ていることから、「非公認」とすることは見送る方向で検討が進められているということです。
ただ、公認を出す条件として、自民党本部あてに「裏金問題について説明を尽くす」との書面を出すことを求めるということです。
(「グッド!モーニング」2024年10月2日放送分より)