もう10月だというのに異例の残暑が続くなか、いま急増しているのが「歩く肺炎」。風邪との違いは何なのか、専門家に聞きました。
■都心でも真夏日 寒暖差で体調を崩す人も
公園を散策する女の子。コキアは赤く色づきはじめ秋の気配を感じさせますが、家族は夏の装いです。
茨城・ひたちなか市の周辺で10月に真夏日を観測するのは、実に6年ぶりです。長引く残暑に公園側は戸惑っていました。
国営ひたち海浜公園 広報 マウリダ ケリムさん
「このまま暑くなると赤コキアの見ごろが少しずれることもある。少し不安」
4万本のコキアは、あと2週間もすれば見ごろを迎え、赤いじゅうたんのような景色が楽しめる予定ですが…
残暑が続けば色づきが遅れ、客足に影響が出かねません。
■マイコプラズマ肺炎 通称“歩く肺炎”急増
秋と夏が行ったり来たりする毎日。寒暖差で体調を崩す人も…
11歳の女の子は、風邪の症状が出てもう3日。診断結果は意外なものでした。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「ここがちょっと白い。ここに肺炎があります」
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤院長
「“歩く肺炎”と言われているので、ちょっとまずい」
マイコプラズマ肺炎、通称「歩く肺炎」。
細菌が気管支などに感染し、発熱やせきなど風邪のような症状と共に、肺炎を引き起こす感染症です。
風邪だと思って出歩き、感染が広がるリスクから「歩く肺炎」と呼ばれています。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤院長
「7、8月が1日1~2人。今はその倍(1日)3~4人。今年は我々の経験では過去最多」
東京都の1医療機関当たりの患者の数も去年と比べ物になりません。
直近1週間で2.80人。統計を取り始めて以来、最多です。
厄介なのは、風邪との見分け方です。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤院長
「通常の風邪とマイコプラズマ肺炎か非常に紛らわしい。人の移動と共に感染が広い範囲に広がる」