値上げラッシュのなか、吉野家が9日から13年ぶりの値引きに踏み切りました。値下げの現状はどうなっているのでしょうか。
【画像】値下げの行方は? 経済ジャーナリスト・荻原博子さんが指摘する二つの理由
■多くの企業が値下げに踏み切る
値下げは、牛丼店だけではありません。他のお店でも続々と値下げが始まっています。
イオンは9月18日から、カップ麺を192円から181円に11円値下げするなど19品目を。コメリでは、10月1日から洗剤を100円引きし、428円から328円とするなど759品目を。また、イトーヨーカドーは7月1日から菓子(煎餅)を181円から159円とするなど100品目を値下げしました。
さらに、JR東日本のオフピーク定期券については、10月1日から割引率が約10%から約15%へと拡大されました。
このように、多くの企業がこの秋から値下げに踏み切っている状況です。
■なぜ値下げ続々? 経済ジャーナリストに聞く
なぜ続々と値下げができるのでしょうか。経済ジャーナリストの荻原博子さんによると、二つの理由があるといいます。
一つは「客のハートキャッチ」。購買意欲が低い中、財布のひもが固いお客さんにも、値下げすることで買ってほしいという企業のキャンペーンだそうです。
もう一つは「円高傾向」により輸入商品が割安になる見込みが立ってきたことです。
円相場は6月末から7月にかけて一時1ドル=160円台まで円安が進みました。
その後は1ドル=140円台で推移し、8日時点では1ドル=147円59銭でした。円高傾向のため、コストも抑えられるのではないかということです。
■今後の価格予報「年明けには小雨?」
では、これからどうなっていくのでしょうか。荻原さんに天気予報ふうに例えてもらいました。
これまでは土砂降りの厳しい状況、今は雨、そして今後は小雨になり、状況が少しずつ良くなりそうだということです。
海外の商品は2~3か月前に契約されているため、価格に反映されるまでには少し時差があるということです。今、契約されたものが年明け以降に届くため、これから値下げ商品がさらに出てくるのではないかということでした。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年10月9日放送)