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【映像】「新入社員からずっと定時で帰ってる」会社員・定時で帰るの大好きさん(30代)
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 4日、石破茂新総理は、働き方改革について「社会の意識改革を含め短時間勤務の活用や生活時間、睡眠時間を確保する。勤務間インターバル制度の導入促進など改革を強力に推し進める」と訴えた。

【映像】「新入社員からずっと定時で帰ってる」会社員・定時で帰るの大好きさん(30代)

 国を主導に働き方が変わろうとしている中、先日ネットでは、定時で帰る新入社員を嘆いた8年前の記事が大バズり。「周りの空気にのまれて定時で帰れない…」「上司より先に帰れない暗黙のルールがある」(Xから)。当時の労働観を批判する声が相次いだ。

 現代でも残業に悩む会社員は少なくない。その一方で、徹底した定時至上主義に疑問を抱く人もいる。「新人ちゃん。先輩に任せて帰っちゃうのね…はあ」「仕事終わってないのに帰るのはどうかと思う」「若いうちは経験や成長のために残業も悪くない」(Xから)。定時で帰る=勤務時間のルールを守っているだけで、なぜ対立が起こってしまうのか。『ABEMA Prime』で、いまどきの働き方について考えた。

■30代の会社員、定時で帰るの大好きさん

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 30代の会社員、定時で帰るの大好きさんは、1日8時間勤務で、絶対に残業をせず、規定時間通りきっちり働いて、退社時間が来たら迷わず帰るという。「基本的に仕事は終えてから帰るが、翌日以降に残しても大丈夫なものは残して帰ることもある」。

  定時で帰るのは「新入社員の頃からずっとだ」といい、周りからは「それなりに反発や、よくない雰囲気はあったが、そこは強い意思を持って帰り続けて今に至る」。一方で、「ちょっと忙しい部署の人に、聞こえるか聞こえないかくらいの声で、『いいな~、早く帰れて』と言われたり、間接的に帰りづらい雰囲気はある」と感じている。

 時間をお金に換算しているのが仕事という認識なのか。定時で帰るの大好きさんは「まさにそうだ。生活をするためにやむを得ず労働に手を染めている。就業時間だけは私の時間をあげるが、それ以外はもうほっといてくださいという考え方だ」と答えた。

 仕事以外のやりたいことについては、「猫や家族と一緒に遊んだりしたい。はたから見たらそれは用事じゃないかもしれないが、私にとっては大事な用事。その生活を成り立たせるために定時までしっかり働いて、定時にしっかり帰る。それだけだ」と説明した。

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 Xでは、アンチ定時退社勢から「気持ちはわかるが世間を知らない若輩者の意見」「定時組はいつの間にか仕事振られなくなってる」などの声もあがっている。定時で帰るの大好きさんは「単純な話、仕事することで成長すると思う方はそうすればいいと思う。ただ、それを他人にも強いる必要はないんじゃないか」と指摘。

 しかし、「もし自分にやりたい仕事があって、それが生きる意味というものになっていたら、時間もたくさんそこに費やすと思う。残念ながら、私は特にやりたい仕事はないので、今のスタイルに落ち着いている」と述べた。

■「定時退社は不安」は思い込み?

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 経営学者・東京大学大学院講師の舟津昌平氏によると、定時退社を不安と感じてしまうことは思い込みで、集団的誤解があると説明する。「例えば、『あなたは残業すべきだと思うか?』と聞かれた時、『私は良いけど、多分みんなは許しませんよ』と思っている。それを全員が思っているなら、『なんとなく集団の中で残業したほうがいい』と思い込んでしまっていることが起きがちである。そういうことが組織の中ではあるだろうと言われている」。

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 OpenWork「日本の残業時間 定点観測」(2023年11月)によると、2023年7月〜9月の残業時間は22.76時間。残業について、舟津氏は「仕事は職場のチームでしていることが多いので、同僚の仕事を助けて一緒に残業したり、逆に自分が頼ったり、頼られたりすることもあると思う」と話す。

 定時で帰るの大好きさんは「残業が発生するときは、昼くらいにはもう定時では終わらないと分かる。なので、終わらなそうなときは相談して、逆に終わらなそうな人がいるときは先に巻き取るといったことで、定時で帰るための努力をしている」。

 また、「定時で帰るやつというキャラを作ることが結構大事だ。ただ、時間通り帰るのは当たり前なのに、なんでキャラを作らないといけないんだというモヤモヤはあるが、今はキャラを作って自己防衛をしている」と明かした。

■時間ではなく成果主義を導入すべき?

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 そもそも、定時退社できないのは、残業代なしでは生活できない、残業する人が評価されやすいなどの背景から意図的に残業する人。また、本来の能力を発揮せずにダラダラ残業するなども理由に挙げられる。

 同じ仕事をダラダラやって残業代を稼いでいる人について、定時で帰るの大好きさんは「正直そういう人はたくさんいる。やっている感を出して、残業を長くして『いやあ今日も長く働いた。大変だった』という雰囲気で管理職の目をごまかす。管理職もそれを見抜けない、みたいなことは往々にしてある」と話す。

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 時間ではなく、成果主義を導入すべきでないのか。舟津氏は「成果はめちゃくちゃ測りにくい。特に裏方的な仕事やバックオフィスの成果を明確に測定するのは難しい。だいたいどの企業でも折衷している」と答える。

 さらに「例えば、年功主義と、能力で評価する職能主義、成果主義があるとしたら、どれも混ぜてやっているので、結局どんな感じで給与が払われているのか、社員にとっても経営者にとってもクリアではないことも十分ありえる。経営者側が成果主義を導入したところで、社員が成果主義だと認識していないこともある。結局はコミュニケーションだ。社員に理解してもらわないと、モチベーションは変わらないので、作り込みは本当に難しい」と補足した。

(『ABEMA Prime』より)

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