「裏金議員」突然の非公認に地元混乱 無所属で「やるしかない」 対立候補もアピール
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 衆議院の解散から一夜明けて事実上の選挙戦が始まっている。解散当日に自民党から追加で非公認とされた、いわゆる「裏金議員」の陣営では混乱が広がっている。

【画像】事実上スタートした選挙戦 出馬予定の候補者が街頭に立ち有権者へあいさつ

■突然伝えられた非公認 地元大混乱

自民党安倍派 細田健一氏(60)
「(Q.何か心境の変化ありますか?)…」

 硬い表情のまま、緊急の選挙対策会議に向かうのは、自民党安倍派の前衆院議員・細田健一氏。

 解散の当日に、突然伝えられた非公認。

細田健一氏
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細田氏
「もう、やるしかないと思いますので、あの、まぁ…」
「(Q.やるしかないというのは?)無所属で出馬する」

 午前7時すぎの新潟県内では、朝早くから出馬予定の候補者のスタッフが準備作業に追われている。

立憲民主党 菊田真紀子氏
「おはようございます」

事実上スタートした選挙戦
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 27日の投開票に向け、事実上スタートした選挙戦。

日本維新の会 井上基之氏
「よろしくお願いいたします。ありがとうございます」

 10日、新潟2区では、早くも立候補予定者が政策を訴えていた。

新潟2区では3人が立候補予定
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 新潟2区では3人が立候補を予定していて、細田氏は、自民党が新たに“非公認”とした6人の議員のうちの一人だ。

 6日、石破茂総理大臣は自民党派閥の裏金問題で、重い処分を受けた6人を非公認とする方針を表明。

 さらに、政治資金パーティーを巡る不記載があった議員については、比例代表との重複立候補を認めない方針を打ち出していた。

 その同じ日に、新潟で決起集会を開いていた細田氏。

無所属 細田氏
「すみません。よろしくお願いします。ありがとうございます」

 にこやかな表情で有権者を迎え、衆院選に向けた決意を語っていた。

細田氏
「おそらく私は来たるべき総選挙。比例名簿への登載というのは、見送られるものと思っております。ぜひ私を助けていただきたい」

細田氏も“非公認”に
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 しかし解散当日、「地元への理解が十分に進んでいない」などとして、細田氏は突然、非公認に。地元の県議たちは大混乱となった。

自民党 笠原義宗県議
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自民党 笠原義宗県議
「嘘?何でだろう…。マジで?」

自民党 高橋直揮県議
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自民党 高橋直揮県議
「マジで?本当に?比例(名簿)の登載(除外)じゃなくて?」

自民党県連 岩村良一幹事長
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自民党県連 岩村良一幹事長
「ビラ・ポスター・新聞広告・政見放送等、整えた準備を全部変更しなければならないということで、てんやわんや」

 10日、地元で緊急の選挙対策会議を開いて、「無所属」で出馬する決意と有権者へ支持を訴えた細田氏。

細田氏
「正直出るべきかというところで、思い悩んだ時間があったのは確か。震災復興・農業の振興・商工業の振興など、本当にさまざまな課題が新潟県ありますから、しっかりと取り組ませていただきたい。とにかく必ず勝つという決意で頑張りたいと思います」

■対立候補 それぞれの反応

 一方、10日、急ピッチで選挙に向けた準備を行っていたのは、立憲民主党から公認を受けた、前衆院議員の菊田真紀子氏。

菊田氏
「ここまで早い解散だと思ってなかった。早くても11月かと。もう(ポスターの)印刷も間に合うかなという感じ」

有権者へあいさつを行った
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 選挙の準備を進める一方、街頭に立ち有権者へのあいさつを行った。

立憲民主党 菊田真紀子氏
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菊田氏
「(Q.どのような政策を訴えていきたいか?)まずは政治改革、政治とカネの問題、しっかりとけじめをつけるということと合わせて、これだけの物価高ですから景気対策、地方の人口減少や農業の疲弊、こういった問題について、私たちの政策を訴えていきたい」

 現在7期目と地元での知名度は抜群の菊田氏。“非公認”が決まった細田氏については…。

菊田氏
「このタイミングというのはもちろん驚きました。本来であれば、もっと早くにもっと厳しい厳格な処分がなされてしかるべき」

 一方で、警戒感もにじませる。

菊田氏
「自民党保守基盤が大変強い選挙区ですので、細田さんを支援していこう、という勢いがどれだけこれから出てくるか、私としても注目していきたいと」

街頭演説を行った
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 細田氏の非公認に驚きの声を上げたのは、日本維新の会の公認を受けて、立候補を表明している新人の井上基之氏だ。

井上氏
「この新潟2区、全国ニュースにも取り上げられてしまうほど、注目のエリアということになってしまいました。政治の腐敗、これの徹底浄化、日本維新の会はしっかりと取り組んでまいります」

 政治とカネの問題を有権者にアピール。

日本維新の会 井上基之氏
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井上氏
「(Q.自民党非公認、どのように受け止めているか?)正直、びっくりしました。きのう発表があったんですよね。いろんな不祥事があって信頼が失墜している状況での、一定の受け皿にはなりえるのかなというふうには考えます」
「(Q.政策としては何を訴えていきたい?)政策としては、私は専門でもあるので社会保障制度改革、これはしっかりと訴えていかないといけないと思っています」

衆院総選挙は15日に公示、27日に投開票
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 衆院総選挙は15日に公示され、27日に投開票が行われる。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年10月11日放送分より)

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