都内ホテル高騰…サウナで一夜 3000円雑魚寝も安さ優先 経営者が「会社で寝泊まり」
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 東京のホテル代の高騰が止まりません。カプセルホテルで安く済ませることさえ難しくなり、宿泊客はあの手この手の節約術でやりくりしています。

【画像】都内ホテル宿泊費、9月は平均1万6000円超 コロナ前の1.5倍

■サウナで一夜 3000円雑魚寝でも安さ優先

休憩スペースで朝まで過ごすことができる
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 深夜の新宿。110℃を超えるサウナの中で、2人の男性が汗を流していました。

長野県から来た旅行客
「気持ちいい」

 2人ともブームのサウナを楽しみに来たのかと思いきや、もう一人の男性はこう話します。

静岡県から来た旅行客
「僕はあまりサウナに行ったことがなくて」
「(Q.今どうですか?)死にそう、暑くて」

 実は、この2人はサウナに入る目的でここへ来たワケではありません。

 ここは休憩スペースが併設され、朝まで過ごすことができる施設。旅行で東京にやってきたのですが、予算内で宿が取れなかったため、ここで一夜を過ごすといいます。

2人は雑魚寝
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 ソファーがあるエリアはすでに埋まっていたため、2人は雑魚寝することになりましたが…。

旅行客
「値段が結構リーズナブルで。寝るスペースがあるのが大きいなと思って」
「安いし、こっちでいい」

価格はタオルと館内着が付いて3000円
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 価格はタオルと館内着が付いて3000円。2人が横になった後の午前2時すぎにも、施設には次々と人が訪れ、宿がない人の「駆け込み寺」となっていました。

■ホテル代高騰 経営者が「会社で寝泊まり」

コロナ前と比べると1.5倍
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 こうした現象の背景にあるのが、東京のホテル代の高騰です。

 インバウンド需要や物価高の影響で、先月の都内のホテルの宿泊費は平均で1万6000円を超えました。これはコロナ前の2019年と比べると、およそ1.5倍の価格になります。

会社経営 福島県から出張の人
「本当に高い。本当に高い。破産する。毎週来るんで。泊まっていたら破産する」

 福島県で会社を経営している男性。ホテル代の高騰を受けて、取った行動が…。

会社経営 福島県から出張の人
「最近は(都内に)オフィスを構えて、自分のオフィスに寝泊まりしている。一番安上がりだなと思って。家賃を払ってもビジネスで使う。その分はペイできるかな。オフィスのソファーで横たわっている。シーツ敷いてね」

「郊外宿泊」
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 都内の値上がりぶりに、最近増えているのが「郊外宿泊」です。

友人に会いに来た人
「東京近郊に泊まった。東京は高いから泊まれない」
「(Q.どこに泊まった?)埼玉。早めに(予約を)取れば7000円か8000円。近郊に泊まって、こちらに来るのが絶対に正解」

■休日1万5000円…カプセルホテルも高騰&満室

横浜駅徒歩5分のカプセルホテル
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 しかし、今後はその「正解」が通用しなくなるかもしれません。横浜駅から徒歩5分の立地にあるカプセルホテルでは、旺盛な需要が価格を大きく押し上げていました。

ナインアワーズ ホテル運営部
米本秀高さん

「コロナが明けてからは、ずっと右肩上がりで、。休日になると、1万2000円とか1万5000円の金額。ビジネスもインバウンドも国内旅行も全部増えている印象」

次の三連休はすでに満室
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 この価格でも、予約は至難の業。例えば、次の三連休の初日である来月2日は、すでに満室となっています。

 宿泊客にいつ予約したか聞いてみました。

長崎県から来た旅行客
「予約は2カ月以上前。1万円から2万円ぐらいで、選べたらいいかなと思い考えた」

ホテル代の高騰 今後も続く?
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 とどまるところを知らない、ホテル代の高騰。値ごろ感のある宿の予約争奪戦は、今後もしばらく続きそうです。

東京ホテル会 高部彦二さん
「世界大恐慌のようなものが起きない限りは、少しインフレが進んで部屋代も上がっていくと思う。インターネットでこまめにチェックして、安い所を押さえるしか今は方法がない」

(「グッド!モーニング」2024年10月15日放送分より)

外部リンク
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