南北の緊張が高まっています。北朝鮮は15日、軍事境界線付近の韓国とつながる道路を爆破しました。対立は激化するのでしょうか。
【画像】北朝鮮が「融和の象徴」の連結道路を爆破 韓国が反体制のビラをまいた報復か
■北朝鮮が「融和の象徴」破壊
爆破とともに高く舞い上がった煙。この場所は、韓国と北朝鮮を結ぶ道路です。よく見ると、カメラを構えた人物が撮影しているようです。
煙が落ち着くと、要塞化を進めているのでしょうか。トラックやショベルカーが次々と現れ、北朝鮮の軍人らしき人々が作業しています。
さらに、軍事境界線付近の別の道でも、一部区間を爆破。今回破壊されたのは、南北を結ぶ3つのルートのうち、西側を走る「京義(キョンウィ)線道路」と東側の「東海(トンへ)線道路」です。
去年から北朝鮮が地雷を埋める行為や、鉄道のレールを撤去する様子が確認されていました。
しかし、この道路といえば、離散家族の再会や韓国から北朝鮮への食糧支援の際に使用され、これまで南北をつなぐ「融和の象徴」でした。
なぜ爆破行為をしてしまったのでしょうか。
■韓国側がまいたビラへの報復か
金与正(ヨジョン)氏
「韓国軍が挑発行為の主犯である明確な証拠を確保した」
北朝鮮は11日、韓国側が平壌上空に無人機を飛ばし反体制のビラをまいたと非難。報復として軍事措置に踏み切ると警告していました。
2020年にも、南北首脳会談の合意によって設置された南北共同連絡事務所を爆破した北朝鮮。4カ月後、北朝鮮は軍事パレードを実施し、新型の弾道ミサイルを披露しました。
緊張感が高まる南北関係ですが、今後どのようになっていくのでしょうか。
■北朝鮮がロシア軍に派兵か
コリア・レポート編集長 辺真一氏
「北朝鮮は韓国との決別の証しとして、これから一つ一つ行動をとっていくというふうに思う。このまま放置すると、どんどん韓国に侵食され、将来行き着くところは吸収統一されかねないと。それをすごく警戒している。ICBM弾道ミサイルを太平洋上に飛ばすことも想定されてますし、もしかすると7度目の核実験もやるんじゃないかと」
韓国との敵対姿勢をあらわにした北朝鮮。遠く離れたウクライナでは、軍事作戦に関わっている可能性が浮上しています。
ゼレンスキー大統領は、14日に北朝鮮が「もはや武器だけでなく、人員を派遣している」と断言。ロシア側は否定していますが、専門家は、不思議なことではないと分析しています。
辺氏
「北朝鮮からしますと、ウクライナ特需です。武器や兵員の見返りに(ロシアから)莫大(ばくだい)な経済・食料支援。もろもろ含まれると思うから、それをやらないはずはないと思う。これからどんどんやると思う」
(「グッド!モーニング」2024年10月16日放送分より)