今季初の鳥インフルエンザ 約2万羽殺処分 エッグショック再来の恐れ
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 北海道の養鶏場で、今シーズン初めて鳥インフルエンザが確認されました。卵の価格が跳ね上がったエッグショックの再来が懸念されています。

【画像】価格高止まりの卵 猛暑の影響で個数減りサイズも小ぶり そして鳥インフル

■猛暑の影響も 卵価格は高止まり

都内のスーパー 卵の値段
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 都内のスーパーでは卵の値段が1パック300円前後となっています。今後、鳥インフルエンザ拡大の影響によって値段がさらに上がる可能性があるということです。

客(70代)
「(Q.最近の卵の値段は?)昔の倍くらい。毎日使うから本当に高い」

客(20代)
「少し上がっている感じ」

 こちらの店での17日の販売価格は1パック10個入りで318円。鳥インフルエンザの流行で去年末に販売価格が跳ね上がって以降、販売量は3分の1にまで減ったといいます。

スーパーイズミ 五味衛社長
「(卵は)安くて喜ぶ商品だったのが、高級な商品になりつつある。非常に弱ったなと感じている」

需要の高まりと暑さ
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 かつては「物価の優等生」とも言われていた卵。値上がりが続く背景には、秋の定番「月見商戦」による需要の高まりや、今年の暑さも影響しています。

餌(えさ)も食べづらくなり…
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ホウトク農場 豊村三弘代表
「やっぱりだいぶ暑さで(ニワトリが)バテてましたね。人と一緒ですけど、餌(えさ)も暑いと食べづらくなるので、通常の時期はこういった卵がたくさんとれますが、夏場になるとこれぐらい小さい卵が増えてしまいます」

個数減、サイズも小ぶりに
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 猛暑の影響でとれる個数が減ったほか、サイズも小ぶりに。さらに、生産者を不安にさせているのが…。

ホウトク農場 豊村三弘代表
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豊村代表
「考えたくはないですけど、鳥インフルエンザが起きてしまうと、価格もさらに上がると思います」

■鳥インフル 去年より早く

今季初、鳥インフルエンザ
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 17日、北海道厚真町の養鶏場で今シーズン初めて、鳥インフルエンザの陽性が確認されました。18日までに飼育していた食肉用のニワトリ、およそ2万羽が殺処分されています。

 政府も鳥インフルエンザの流行に警戒を強める事態になっています。

林芳正官房長官
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林芳正官房長官
「本事例はこれまでで最も早い時期の家きん(家畜として飼育される鳥)における発生でございます。今後、全国のどこで発生してもおかしくない状況であります」

 去年よりも早い時期の鳥インフルエンザの発生で心配されるのが、卵の価格への影響です。

卵の平均卸売価格
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 去年は、1キログラムあたりの卸売価格が一時350円となり最高値を記録。生産量が減り「エッグショック」とも言われました。

 今年1月には180円まで下がりましたが、夏ごろから再び上がり続け、18日時点で280円となっています。

 今後の卵の価格の動きについて、専門家は次のように話します。

需要増に加え…
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東京農業大学 元教授 信岡誠治氏
「クリスマスに向けたケーキ原料の仕入れ、おせち料理の仕入れで需要に入ってくるので、今、価格は上がっている。(鳥インフルエンザが)大規模な発生となれば価格がまた高騰する可能性はある」

(「グッド!モーニング」2024年10月19日放送分より)

外部リンク
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