衆議院選挙の波乱は各地で起きています。自民党では元幹事長、維新では現政調会長が落選しました。
■大物議員が応援演説も…甘利氏が落選
今回から新設された神奈川20区で初当選を決めたのは、立憲民主党・新人の大塚小百合さん(44)。当選13回の自民党重鎮が敗れました。
自民党
甘利明元幹事長(75)
「すべての関係の皆さんの大変なご尽力をいただいたにもかかわらず、議席を得ることができませんでした」
甘利元幹事長と言えば…。
甘利社会保障・税一体改革担当大臣(当時)
「私以外、私じゃないの、当たり前だけどね。だ・か・らマイナンバーカード」
自民党では選挙対策委員長、政務調査会長などを歴任し、2021年に岸田文雄総裁が誕生すると幹事長に就任しました。しかし…。
甘利幹事長(当時)
「私の小選挙区で落選が決まった時点で、岸田総裁に対して直接、辞意を表明させていただきました」
自身の金銭授受問題もあり、自民党の現職幹事長として初めて小選挙区で敗北。わずか35日で幹事長を辞任することになりました。今回も…。
甘利元幹事長
「厳しい選挙ですけれども、甘利明を信じてこれまで支えていただいた皆さんの力があれば、それが元気玉に集約されれば、どんな困難も突破できる武器になるはずです」
最終日には自民党の大物議員も応援に駆けつけました。
自民党
麻生太郎最高顧問
「今回のこの選挙において、我々は自由民主党、公明党の両党が推す甘利明にぜひとも力を貸してもらいたい」
しかし、甘利さんは落選しました。
甘利元幹事長
「今後につきましては冷静になって、そして関係者の皆さんと、しっかり相談をさせていただいて、今後は判断したいと思います」
■維新幹部が落選「力不足、活動量不足」
自民党と立憲民主党が激しく議席を争ってきた東京1区。そこに割って入る形になったのは…。
日本維新の会
馬場伸幸代表(59)
「音喜多駿。彼は今、日本維新の会の政調会長です。日本維新の会のいわばブレーン、頭脳なのです。これからの未来の政治家のモデルになる」
全国政党に脱皮する戦略を描く維新の会が、東京の選挙区での勝利を目指して擁立したのが音喜多駿政調会長(41)でした。
音喜多さんは東京都議を経て、2019年の参院選東京選挙区で初当選しました。
音喜多政調会長(2019年)
「ここで勝ち抜いたことで東京に維新の改革の橋頭堡(きょうとうほ)を築けたと思っています」
ブログで情報を発信する「ブロガー議員」として積極的に活動し、2021年には政務調査会長に就任しました。今回、参議院から衆院選へくら替え出馬していました。
音喜多政調会長
「新しい政治は、新しい政治家しか作れません。今までと同じ政治家を選ぶのじゃなくて、有権者の方に東京1区の代表者として選んでいただいて、必ず新しい政治を作っていきたいと思っています」
しかし、音喜多さんは小選挙区で議席を取ることはできませんでした。比例区の東京ブロックでも復活当選できず落選となりました。
音喜多政調会長
「やはり地域に根ざした時間が圧倒的に足りなかったということもございますし、現役世代の皆様の支持自体をつかみ切れなかったということですから、これはもう私の力不足、活動量不足ということだと思います」
(「グッド!モーニング」2024年10月28日放送分より)