いまもなお緊迫した状況が続くウクライナ情勢。そんななか、北朝鮮軍の人民軍の特殊部隊「暴風軍団」3000人をロシアに派兵したという情報が流れた。
暴風軍団とは金正恩総書記によって名付けられた部隊で、4万から8万人規模。有事の際に韓国に侵入して主要施設を攻撃し、在韓米国人15万人を人質に取る訓練を受け、60日の間山中を1日100キロメートルずつ移動する能力があるともされている。
コリア・レポート辺真一編集長は暴風軍団について「爆弾を抱えて突撃するほどの訓練を受けており、配給も特別待遇。筋肉隆々でたくましい部隊」と説明。
ウクライナがSNSに公開した映像では、ロシア極東のセルギエフスキー訓練場とされる場所で、順番に物資を受け取る様子が映っている。ウクライナはロシアに派遣された北朝鮮兵士に向けて、朝鮮語で「投降すれば広々とした施設で快適に過ごせる」と投降を促す動画を投稿したが、辺氏は「ほぼ効果はないと思われる」と予想。
「強制的に派兵されているわけではない。おそらく志願、あるいは選抜」と語る辺氏によると、暴風軍団は思想的に忠誠心が強く、肉体的、精神的にもタフだという。
しかし120万人いるという北朝鮮の軍人は「余っている」状態だとして「3分の2か4分の3は工場などの労働現場。銃ではなくトンカチ、ハンマー、シャベルを持ってビルや道路の建築に従事させられて、どれだけ不満がくすぶっていたか」と兵士たちの胸中を推察した。
さらに、暴風軍団は配給も特別扱いを受けていると説明して「自分の残された家族の面倒を国家が見てくれる。通常よりも多めの配給、あるいは子どもたちをいい学校に入れるなど。だからこぞって(志願する)。その兵士が仮に投降となったら、残された家族はどうなるか」と問いかけた。
しかし120万人の軍隊すべてが特別待遇を受けているわけではないとして「特に金総書記の身に万が一のことがあったら大変だということで、そこを固める護衛部隊だけが特別待遇。一般兵士は痩せこけている」と説明。その上で「今回ロシアに派兵された軍隊が本当に暴風軍団だとしたら、もっとガタイがしっかりしているはず。一説によると10代20代という情報があり、暴風軍団ではなく、そこらの新兵を行かせたのではないか」と指摘した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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