スペインで集中豪雨による洪水が発生し、少なくとも158人が死亡しました。こうしたなか、現地に23年間住む日本人が経験したことのない被害について語りました。
【画像】スペイン豪雨で冠水も…通りをふさぐ折り重なった車の山
■スペイン豪雨 日本人が語る現地の様子
冠水した街では、車が濁流に流されています。水が引いた後、折り重なってできた車の山が洪水の規模の大きさを物語っています。
被災者
「悲しいのは人が亡くなったこと。それもたくさん。多くの人が命を落としました」
先月29日から30日にかけて、スペイン東部・バレンシア州などで発生した豪雨による洪水。一部地域では、8時間に1年分の雨が降ったといいます。
長くバレンシア州に暮らす日本人の田川敬子さんも驚きを隠せません。
田川さん
「私が(移り住んで)23年間で、ここまでの被害は初めてです」
現地報道によると、これまでに少なくとも158人の死亡が確認され、数十人が行方不明となっています。
田川さん
「水が引いた後、泥だらけの道をスーパーに買い物に行ったら、略奪で物が残っていなかったそうです。鉄道が機能していないのと、高速道路が封鎖されているので、移動ができなくなってしまいました。今回のように高速道路が不通、鉄道も一切運休というのは初めてです」
■オリーブへの影響も懸念
洪水による被害は、世界有数の生産量を誇るスペインの農作物にも及んでいました。スペイン近代史上最悪規模の洪水は、ブドウ畑も泥水で覆い尽くしてしまいました。
被害を受けた農作物は、スペインが生産量世界一を誇るオリーブにも及んでいます。オリーブオイルが高騰するなか、影響が懸念されますが…。
田川さん
「今回被害を受けたところはオリーブ栽培が盛んな地域ではない。そこまで生産には影響していないのではないかなと。今は収穫シーズンなんですけれども、収穫が計画通りに進まなくなってしまったというのはある」
さらにロイター通信によると、スペイン当局は「バレンシア州はオレンジを含むかんきつ類の生産が国内のおよそ6割を占めていることもあり、農作物に大きな被害が出る」と予想しています。
(「グッド!モーニング」2024年11月1日放送分より)