男性が女性とデートをしたり、場合によっては肉体関係を持ったりすることで、女性側に金銭などを支払うことを指す「パパ活」に関するトラブルは今も絶えない。「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告は、男性たちから1億5000万円以上を騙し取ったとして、詐欺などの罪に問われているが、この渡辺被告を題材にした映画「頂き女子」が制作されたことが物議を呼んだ。
また男女間のトラブルとしては先月、マッチングアプリで知り合ったガールズバーの客だった49歳の男が、18歳の女性店員の首を刃物で刺すなどして殺害。また、今年5月にもガールズバーの客だった51歳の男が、経営者だった25歳の女性を刺殺する事件も起きた。事件が相次ぐ中でも“パパ”となる男性、“パパ活”する女性は存在し、金銭などを渡した後に連絡が途絶えたことで「騙した・騙された」というトラブルも起きている。『ABEMA Prime』では、現在パパ活に関わっている男女の当事者を招き、現状を議論。さらにパパ活を増やしている存在について考えた。
■70万円渡したら音信不通に…騙された?
パパ活歴5年で、妻子がいる50代のYasuさんは「騙された」と憤る一人だ。パパ活を始めたきっかけは、妻とのセックスレスと知人の体験談から。目的は若い女性との疑似恋愛、さらに良い関係が築ければ肉体関係を持ちたい期待も持っていた。これまで計1200~1300万円を使ったという。この中で、Yasuさんが怒り心頭になったのが、70万円を渡した途端、連絡が取れなくなったケースだ。5~6回会って信用していた女性がいたが、引っ越し代に45万円、ヨガ講習代に25万円の計70万円を渡したところ、音信不通になった。約12万円をかけて探偵に依頼し探し出そうとしたが、成果はなしに終わった。「僕と時間を一緒に過ごしてくれるならお金を出すという話。途中で連絡がつかなくなるのはよろしくない」と、大金を渡した途端に消えてしまった女性に対して怒った。
これを聞いていたのが、現役パパ活女子で活動歴5年の20代女性・るりりさんだ。騙されたというYasuさんの主張に対して「魅力が足りないだけ。いくらお金を払ってもらっても、会いたくない男だったということ」と指摘。「私たちは信頼関係をしっかり作ってやっている女の子たちもすごくいる。実際、私の周りのパパ活女子でも男性に対して、パパさんに対して好意を持って、それこそ恋愛感情をしっかり持って好きになって活動をされている方もいる。男性が好意を寄せて、お金だったりプレゼントを渡したからといって、必ずしも成就するとは限らないのは、普通の恋愛でもパパ活でも同じ。それが成就しなかったからといって騙された、詐欺だというのは、それはちょっとかっこ悪い」と述べた。
るりりさんは、これまで不定期を含め20人程度のパパと週2~3人会う“パパ活”を始めた。理由は大学生のころ、親との関係が悪化して、学費などの援助がストップしたことがきっかけだ。平均月収は100万以上にもなり、顔合わせは1回1万円から。最高で1日300万円の手当をもらったことがあるという。内容はお茶、食事、デートで肉体関係は持たないという。パパとの別れはこれまでも経験しており「私の場合は、逆に突然に縁を切ってしまう、音信不通にしてしまうと、それこそ何百万、何千万と使った人であれば、逆上してしまう恐れがあると思っている。実際に殺人事件も起こっている。私であれば、連絡は保ち続けるけれども、定期的に会う関係やデートはしない、徐々にフェードアウトという形を取る。終わらせ方はすごく大事だと思う」と語った。
■金を払ってリスク回避も「20代のイケメンでもそう」
犯罪行為になるものは論外としても、男女間の関係はお互いでクリアしなくてはならないものも多い。ましてや何かしらの事務所などを介してではなく、直接やり取りをするパパ活であればなおさらだ。また、採用コンサルタントの為国辰弥氏は、周囲の女性に対してあえてパパ活化させている男性がいることにも言及した。「あえてパパ活女子化させている世の中もあると思っている。僕の周りは基本的に経営者やインフルエンサーが多いが、一般の女の子と性行為をする時にお金が必要ないのに払ってあげたり、家を借りてあげるというケースが多くある。地位と名誉がある人は、強制わいせつ罪として言われるリスクをすごく気にしていて、あえてお金を払っている。20代のイケメンでたくさんDMが来る男の子とかでも、家を借りてあげてリスクをなくそうとしている」とリスクヘッジとして、金銭を払っているケースもあるとした。
またパパ活の現状については「キャバクラとシステムが似ている。基本的にはお金をつぎ込んでいったら、好きになってくれるかな、将来的に性行為をしてくれるかなと期待値を込めて払って、結局できる人とできない人がいる未来がある。パパ活もみんながパパ活と定義しているだけで、女の子に何か欲しいものを分け与える、いい部屋に住みたいなら部屋に住まわせているだけで、それイコール『させて』になっているケースは半分もない。好きになってほしいし自分はお金を持っている、ただ若い男の子に勝てないのでお金というチケットを使っているケースが多い」と語っていた。
(『ABEMA Prime』より)
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