夏の猛暑の影響で今年はスズメバチの巣が巨大化している。11月に入ってもスズメバチの活動が活発化していて、危険な状態となっている。
【画像】スズメバチハンター「今年一番でかい」 直径60センチ、重さ12キロ…ハチ1200匹の11段巨大巣
■“殺人バチ”vsハンター 通学路に11段巨大巣
この日に依頼があったのは茨城県常総市。通学路沿いのやぶに巣があり、近隣住民が撤去を依頼したという。
みどり産業(株)
スズメバチハンター
田迎真人氏
「オオスズメだよ、オオスズメ!あんまり行かない方がいい。前出ない方がいいよ。ダメだよ。アレはデカいぞ。(ハチが)ビンビン出てっから」
やぶの中にいたのは「オオスズメバチ」。凶暴で毒性が高く、人が刺されると死に至る危険性があるため「殺人スズメバチ」の異名を持つ。
近隣住民
「ここ通る度に、本当ひどい時はフロントガラス見えないくらい、一気にバーッて飛んできて、だいぶやばかったですね」
「早く取ってほしいですね。やっぱり怖いんで」
早速、ハンターは準備に取り掛かる。
スズメバチハンター
松原暢明氏
「やっぱオオスズメはね、手袋2枚じゃないとね。ヤバいよね」
針が貫通することもあるため手袋は二重に。防護服を着て早速作業を開始。巣穴に「おっかぶせ」と呼ばれる金網をかぶせてハチを捕まえる作戦だ。
ハンターの思惑通り、金網の中には大量のハチが…。しかし、金網の隙間からハチが漏れ出てしまい、網で捕まえていくハンターたち。ハチの勢いが収まり巣の撤去に取り掛かると、巣から出てきた大量のハチが一斉にハンターに襲い掛かる。
松原氏
「出てきたね。巣直通になったか。おお出る出る、出てきたね!」
そのため、見物していた近隣住民に注意を呼び掛ける場面もあった。
田迎氏
「まだ危ないよ。そこまで来たら危ない!もうちょっと下がって!電柱まで下がって」
およそ5分後、ようやくハチの勢いが収まる。
松原氏
「この真裏にあるよ、すぐ。もう手で触れるくらいだけど。奥をチェーンソーで広げちゃうしかないんじゃない」
木の中に巣があるため、チェーンソーで切り開くことになった。
松原氏
「うわこれ分厚いな!ガソリンがないかも」
途中、ガソリンが切れチェーンソーが動かなくなるハプニングもありながら切り進めていくと、作業開始から1時間以上経ってようやく巣の全貌が明らかになった。
田迎氏
「巣が見えた!ふう、くたびれた」
松原氏
「量多いね。やっぱ大きかったね。まあこんだけハチいたからね。(直径)60センチくらいあるんじゃない」
1段、また1段と姿を現す巨大な巣。
松原氏
「今年一番でかいよ。ダントツでかいなこれ。こんなでかいと思わなかったね、この木からしたらね。もうちょっと小さいかと思ったけど。本当にでかいなこれ」
これまで数々の巣を駆除してきたスズメバチハンターが驚くほどの大きな巣が取り出された。巣を見た近隣住民はこう話す。
近隣住民
「ここまで大きいと思ってなくて、出てきてみてびっくりです。(巣が撤去されて)本当に安心ですね」
今年は猛暑の影響で巣作りの時期が早まったため、これだけ巨大な巣になったという。
田迎氏
「(Q.全部で何段くらい?)11段ですね」
松原氏
「11段の高さもあり、でかさもありって感じですね。これは大きいね。本当に大きかった。去年と比べたってこんなのないよね、なかなか。めったに出ない、こんな大きいの」
直径およそ60センチの巣が11段、重さはおよそ12キロで、ハチの数は1200匹にも及んだ。暑さの影響はハチの活動期間にも。
松原氏
「今年はハチの危険度がちょっと長いかもしれないですね。11月の中旬あたりまでは、実は全然ハチの活動がやまない可能性もありますよね」
■危険バチvsハンター “毒液”噴射も
危険なハチはオオスズメバチ以外にもいる。
田迎氏
「暑い時に多いですね、モンスズメバチは」
猛暑の年に駆除依頼が多いというモンスズメバチ。その特徴は…。
田迎氏
「閉鎖空間、要するに見えない所に(巣を)作る。モンスズメバチは主流は閉鎖空間ですから」
この日、駆除依頼があった巣も…。
田迎氏
「これ!」
巣があるのは公民館から目と鼻の先にある木の幹の中。しかし、一目見ただけでは巣がどこにあるのか分からない。
松原氏
「まずやっぱり、お決まりの掃除機でどんどん入れてっちゃうしかないですね」
ハンターが取り出したのは、掃除機を改造したバキューム吸引機。
松原氏
「(Q.これまずどうするんですか?)まず中にいるハチを外に出して全部吸っちゃいましょう」
ハチの大群に囲まれながら作業を進めるハンター。すると、防護服のすきまから毒液を噴射されてしまう。
松原氏
「出てきますね。やば!毒液を入れられた!」
実は、スズメバチは刺すだけでなく、針から毒液を飛ばすことも。目に入ると最悪失明してしまうこともあるという。
松原氏
「気を付けてください、毒液には。今、鼻が…」
鼻に毒液を浴び苦しそうにする様子も。危険と隣り合わせのなかチェンソーを使用しながら懸命に作業を行うこと30分。木の幹には6段もの巣ができていて、およそ300匹のモンスズメバチが潜んでいた。
■住宅通気口から危険バチ 屋根裏に巨大巣700匹潜伏
隠れた場所に巣を作るモンスズメバチは、気付かないうちに生活のそばにも忍び寄る。駆除の依頼があった場所に向かうと、立ち止まるハンターたち。ハチは飛んでいるものの、巣は見つからない。すると、ハンターが注目したのは…。
田迎氏
「向こう入ってら」
飛んでいるハチの動きを追い、巣を探す。
田迎氏
「あーあっこだよ。あれだよ、あの通気口だよ」
巣の出入り口を発見。なんと民家の通気口。
松原氏
「あの家だよ」
「結構いるね」
田迎氏
「でかいぞ、こりゃ!」
松原氏
「(Q.あれ、完全屋根裏?)完璧に屋根裏です。どう考えても屋根裏ですね」
巣があったのは民家の屋根裏。
依頼者
「この間ちょうど草むしりやってたんですよ。そしたらなんか2、3匹スズメバチ。多いなって思って、何気にやばいなって思って、裏見たら飛び交ってて」
早速、巣の撤去。と、行きたいところだが…。
松原氏
「追い出して、全部とっつかまえて。そうすると中のハチがだいぶ減るんで。そうすると中に行く人が楽になる。やっぱ中でブンブンされるのが一番嫌なので」
狭い屋根裏でハチに囲まれると危険なため、まずは外からハチを追い出す。
松原氏
「お~来る来る!すごいね!ふう~なんだこれ」
吸引機を使ってハチを捕まえるが、吸っても吸っても現れるモンスズメバチ。
松原氏
「すげーでかいな、この巣。まだ中から出てきてるもんね、えぐいな」
ホースの先端にも集まる。40分近く吸い続けると大方のハチを駆除した。
松原氏
「オッケー!どう?ほら」
「もうやる気のないのだけだね、おっしゃ!」
いよいよ巣の撤去に取り掛かるため屋根裏へ。しかし…。
田迎氏
「真っ暗で見えねべよ、これじゃあ。どうやって行くの!?」
小さなライトを頼りに屈みながら進み、なんとか巣にたどり着くと…現れたのは巨大な巣。
田迎氏
「まだハチいっぱいじゃねーかよ、これ!」
減らしたはずのハチはまだ巣にたくさん残っていた。
ハチを捕まえる道具がないため、屋根裏をハチが飛び交うなか、手作業で巣を破壊。無事巨大な巣を撤去!今回取れたのは、直径およそ50センチの巣。700匹のハチが家の屋根裏に潜んでいた。
依頼者
「いやービックリとしか言いようがないですね。(この巣がある中で)生活してたのはちょっと信じられないですね」
■去年と同じ場所に…“殺人バチ”超巨大巣
茨城県にある大手メーカーの工場。依頼者に案内してもらうと…。
松原氏
「結構出入りあるから、もしかしたら1000匹級いくかもしれない」
実はこの場所、昨年9月にもオオスズメバチが巣を作り、番組が駆除の様子を取材していた。駆除から1年経ち、再びオオスズメバチが巣を作ったという。
依頼者
「ちょうどここが作業する倉庫になってるので。ここを通ったりするので、スズメバチいるとかなり危険な状態だったので」
すぐに作業を開始!まずは巣の出入り口をふさいでハチを捕まえる作戦をとろうとするが、まさかの作戦失敗。
松原氏
「内田さんハチダルマだよ。“おっかぶせ”失敗?」
スズメバチハンター
内田優氏
「かぶせたけどね、2カ所あった」
松原氏
「おーおーおー!これでかいぞ!こんなにハチが出てくるってことは相当でかいってことだ」
大量のハチを地道に網で捕まえることにした。
松原氏
「これ一番厄介な巣だ。遠くてさ巣に近付けないのが」
およそ10分後、ハチの勢いが収まり、巣の場所を探っていくハンター。周りの竹やぶが邪魔になるためチェーンソーで切り開いていくと、巣の中から大量のハチが飛び出し、ハンターに襲い掛かる!
さらに切り進めていくと巣の出入り口を発見。ハチを弱らせるための煙幕を突っ込むと、一斉に飛び出したハチに再び囲まれるハンター。巣は土の中にあるというが、竹の根が邪魔になり、地面を掘るのも一苦労だ。
松原氏
「いい感じじゃない。広くなったよ。これでやっと巣を掘り出せるかな」
巣を取り出す作業に取り掛かるハンター。すると、作業を始めてから間もなく3時間というところでようやく巣が見えてきた。
巣は7段にも及び、ハチの数はおよそ1000匹以上。ハンターも休憩を挟みながらでないと駆除できないほどの大きな巣に成長していた。
依頼者
「地面の中にこれだけの巣作るんですからね。信じられない。助かりました、本当に」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年11月11日放送分より)