“本の街”神保町に…多くの外国人観光客 お目当ては「洋書」 古本屋街の魅力を調査
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 「本の街」として知られる東京・神保町に今、外国人観光客が押し寄せている。そのお目当ては、古本ではあるが、中でも海外の古本が人気となっている。神保町に起きている変化を取材した。

【画像】古本屋街・神保町の生き残り戦略は「ネット販売」 大手ネットショッピングサイトよりも前に活用

■神保町 半数以上が外国人観光客

日本一の古本屋街
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 書店の数は130以上、数百万点の書籍やアート作品が集まる日本一の古本屋街として知られる神保町。

 古本屋街・神保町に今、多くの外国人観光客が訪れている。取材した日も海外からの観光客が来ていた。

アメリカからの観光客
「(Q.神保町に来た目的は?)古本や雑誌が大好きだからです」
「(Q.何を購入しましたか?)永井豪です。これはとても怖い本です。彼のちょっと常識を破った発想が好きなんです」

イタリアからの観光客
「伝統的な感じがして、観光地っぽくないところが気に入りました」

 外国人観光客は、どういったものを求めているのか?

 カナダから来た2人が購入したのは浮世絵だ。

浮世絵
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カナダからの観光客
「私の家に飾るのに、この絵は完璧です」

フランスからの観光客
「これは、私が見つけた宝物です。私は自分の好きなバンドが載っている日本の古い雑誌を買いました」

 日本で発売された海外のバンドの雑誌。日本のものには、ある特徴がある。

「とても細かいところまでこだわりがある」
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フランスからの観光客
「日本の雑誌は広告が少なくて内容に重点を置いていて、とても細かいところまでこだわりがあります」

週刊プロレス
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 アメリカから来た人が購入したのは「週刊プロレス」だ。

アメリカからの観光客
「私のお気に入りのレスラーは内藤哲也で、彼の表紙のものを買いました。新日本プロレスは情熱と感情が込められていてスポーツらしくて魅力的です。フィニッシュ技を受けて倒れそうになった時に、観客が『おお!』って驚くのも最高です!!」

 こうした神保町を訪れる外国人観光客は、SNSや友人から情報を得ているという。

 今では、訪れる人の半数以上が外国人観光客になっている。そんな彼らが求めているのは、日本の書籍だけではないようだ。

■洋書は海外の半額以下で入手可能

お目当ては「洋書」
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オーストラリアからの観光客
「神保町にはいろいろな種類の洋書があるので探すのが楽しいです。オーストラリアにも古本屋はありますが、そんなに種類がなく探すのが難しいです」

 日本の古本屋にある洋書は、海外の半額以下で手に入るため大量に購入していく人もいるという。

スイスからの観光客
「(Q.神保町とスイスの古本屋の違いは何ですか?)スイスと違って神保町の本屋では、希少な古本であっても手が届く価格です。そして、古本の保存状態がとてもいいです」

「海外客が買っていくのは本屋としては大きい」
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洋書や写真集を扱う古本屋
ボヘミアンズギルドの店員

「(Q.売り上げに影響は?)一時期と比べたら、日本の人が買っていかれる量は減っているかなという感じなのですが、海外のお客様に買っていただけているのは、本屋としては大きいですね」

■神保町が残り続ける理由は「ネット販売」

 全国で本屋の閉店が相次ぐなか、神保町の古本屋が生き残り続けている理由を見ていく。

古本屋ビジネス
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 海外の調査会社によると、古本屋ビジネスは世界的に見ても衰退傾向にあり、アメリカでは過去5年間で収益が平均30%減少していて、半数以上が閉店しているという。

いち早くネット販売
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 そんななかで、神保町の古本屋街が生き残っている要因の一つがネット販売だ。実は、2000年に大手ネットショッピングサイトのアマゾンが日本でサービス提供を始めるよりも前の1996年に、東京都古書籍商業協同組合は神保町をはじめとする全国の古書店が参加する通販サイト「日本の古本屋」を立ち上げていた。

通販サイト「日本の古本屋」
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 現在では全国およそ980軒の古書店、古本屋が参加していて、600万件を超える書籍がデータベース化され、検索・購入が可能となっている。

 しかも、その中には室町時代の写本や江戸時代の巻物、さらには18世紀前後に出版されたヨーロッパの書物など、他では扱えない品を積極的に集めて商品化していることが強みで、現在では月の平均受注額が3億円を超えているという。

伝統にとらわれず変革
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 また、最近でも本棚の区画ごとにオーナーとなる「シェア型書店」がオープンするなど、新たな取り組みを積極的に取り入れて伝統にとらわれずに変革していくことも神保町の古本屋街が生き残り続ける理由にあるようだ。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年11月12日放送分より)

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