トランプ次期大統領をそばで見守る女性。最側近・首席補佐官に指名されたんですが、その異名は「猛獣使い」。一体どんな人物なのでしょうか。
【画像】「猛獣使い」のスーザン・ワイルズ氏 トランプ氏との出会いは2016年の大統領選挙
■次期「首席補佐官」の人物像は?
2営業日連続で過去最高を更新したニューヨーク・ダウ。ビットコインも高騰するなど、「トランプ相場」が続いています。次期トランプ政権への期待感の表れでしょうか…。それを支えるのは誰なのか。「トランプ人事」も明らかになってきました。
共和党 マルコ・ルビオ上院議員
トランプはペテン師だ!
過去トランプ氏を批判していたマルコ・ルビオ上院議員は、国務長官に起用されるとの報道。
大統領次席補佐官には、対移民強硬派のスティーブン・ミラー氏。前回は記者とケンカ腰で話す場面も…。
記者
「英語はアメリカに来てから学べばいいのでは」
第1次トランプ政権 大統領上級顧問
スティーブン・ミラー氏
「帰化するためには英語が話せることが条件だ」
またトランプ氏は以前、イーロン・マスク氏についても閣僚か補佐官に任命すると発言しています。
癖の強い人事…日本はどう向き合うのでしょうか?カギを握るのが…。
次期大統領 トランプ氏
「スージーこちらへ来て」
「スージーは後ろにいるのが好きなんだ。私たちは“氷の乙女”と呼んでいる」
トランプ氏が「氷の乙女」と呼んだのは、スーザン・ワイルズ氏。首席補佐官に女性が就任するのは前例がありません。
前に出るのを嫌うというワイルズ氏。どんな人物なんでしょうか。
■トランプ氏“最側近”は「猛獣使い」
CNNは「愛犬家の彼女はお菓子作りとバードウォッチングが好き」「トランプ氏を抑え付けることはしないが、反発するタイミングは心得ている」と好意的。
アメリカ上院予算委員会で補佐官を務めていた早稲田大学の中林美恵子教授は…。
中林教授
「イーロン・マスク氏とトランプ氏の橋渡し。陰できちっと制御して行った。そういう意味ではどのような猛獣も扱える。大変稀有(けう)な人である」
2人の出会いは8年前の選挙です。
中林教授
「2016年はトランプ氏がフロリダ中で苦戦していた時がありました。その時にワイルズさんが『私に任せればしっかりと勝たせる』と明言した逸話が有名」
今回の選挙戦でも大事な時に必ずワイルズ氏がいたといいます。
トランプ氏
「とてもうまくいったよ!」
テレビ討論会で「移民が犬を食べている。猫も食べている」という発言が問題になったこの時も…。
中林教授
「ワイルズ氏がトランプ氏をギッとにらみつけてる場面があった」
オリンピックのボクシングで起きた性別論争では、わざわざ、ワイルズ氏に確認する場面もありました。
トランプ氏
「(対戦相手の)彼女は美しい若いイタリア人だった。今では美しいと言うことも許されないので、美しいは撤回する。許されるよね?スーザン・ワイルズ」
中林教授
「トランプ氏も最後は彼女の言葉に耳を傾け、そして失言しないようにちゃんと台本を読むようにと言われたのを守っていたとも聞きますね」
■猛獣使いワイルズ氏 なぜトランプ氏言うことを聞く?
アメフト選手だった父親の影響だと、中林教授は話します。
中林教授
「(ワイルズ氏の父は)かなり豪快な性格で、トランプ氏と似ている。上手にそれをコントロールしてきたということがあって、トランプ氏はそこと共通するところがあるそうなので。立派な大統領になるようハンドリングしていくことになると思う」
ただ、大統領の首席補佐官という重役。第1次トランプ政権ではバノン氏やケリー氏など4年間で4人が次々と交代しています。
CNNによると、今回任務を引き受けるにあたって、ワイルズ氏は大統領執務室への出入りの管理について、前任者よりも強い権限をトランプ氏に求め、確約させたといいます。
それはトランプ氏が、最後に話した人物に左右される傾向があり、側近の悩みの種だったからだといいます。
猛獣使いであるだけでなく、門番としての役割を担うワイルズ氏。
中林教授
「第2期トランプ政権は相当オーガナイズされ、秩序だって冷静に物事を決められるような準備が、もしかしたらワイルズ氏のおかげで整うかもしれない」