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【映像】タクシーで密輸されていた黒い袋の衝撃の中身
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 パスポート不要でパラグアイからブラジルに越境できることから、“南米犯罪の玄関口”とも呼ばれている、シウダーデルエステ。その国境の街には、大量の荷物を持ってタクシーに乗り、越境を目指す人々が集まってくる。彼らの目的は、密輸。その驚きの実態に迫ると共に、“税関止め”の緊迫の瞬間にカメラが密着した。

【映像】タクシーで密輸されていた黒い袋の衝撃の中身

 東野幸治がMCを務める新番組『国境デスロード』が、ABEMAにて12月7日(土)よりスタートする。『国境デスロード』は、『不夜城はなぜ回る』(TBS)で知られる大前プジョルジョ健太ディレクター(以下、プジョルジョD)が、ABEMAで立ち上げた新番組。デスロードと呼ばれる国境を命懸けで渡ろうとするのは、一体どんな人々なのか。その答えを探るべく、プジョルジョDが各国の国境地帯で体当たり取材する番組だ。

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 番組開始に先駆けて配信されたエピソード0では、プジョルジョDが本企画をABEMAにプレゼンした際に使用した、プライベート映像が公開された。番組の後半でプジョルジョDが訪れたのは、ブラジルとの国境の街である、パラグアイ・シウダーデルエステ。世界遺産「イグアスの滝」を起点にブラジルと隣接しており、両国にかかる橋を渡ることで越境できるのだが、ここでプジョルジョDは、不審な人々を目にする。彼らは大量の荷物を持ってタクシーに乗り込み、国境検問を目指していたのだ。

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 プジョルジョDはタクシー運転手と交渉し、取材を敢行。上記の人々が乗るタクシーに同乗し、話を聞くことにした。初めにタクシーに乗ってきた女性は「ブラジルにパトロンがいて、商品を届けるの」と発言。プジョルジョDは、いわゆる“運び屋”をしているというその女性に、商品を渡すところまでついて行きたいと頼んだが、「パトロンは見せられない」と断られてしまった。

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 パトロンとは一体何者なのか…。そんな疑問が浮かぶなか、プジョルジョDは、パトロンと接触することに成功する。次にタクシーに乗り込んできたのは、エリさんという57歳の男性。「商品をブラジルに運ぶんだ。俺は運び屋だ」「でも5人の運び屋も抱えている。俺が金を払うんだ」と話すエリさんに、プジョルジョDが「パトロンですか?」と確認すると、「そうだよ」と答えが返ってきた。エリさんいわく、ブラジルに「大元のパトロン」がおり、エリさん自身はその下のポジションにあたる「中間パトロン」とのこと。複数人いる「中間パトロン」の下に、さらに多くの運び屋が存在するのだそうだ。

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 エリさんも先ほどの運び屋の女性も、ブラジルから来たと話していた。なぜパラグアイまで商品を購入しに来るのか尋ねると、「パラグアイは関税が安い。商品を半額以下で買えるよ」とエリさん。パラグアイは南米諸国と比べ、輸入品に対する関税が約10分の1以下(品目により変動)なのだ。さらに、タクシーを利用する理由について、エリさんは「1日に何回も税関を通ると、車体がバレるんだ。輸入禁止品を扱っているから」と明かした。

 輸入禁止品を隠し持っての越境も、エリさんにとっては慣れたもの。「緊張しない」と余裕を見せていたエリさんだったが、この後、予想外の事態が起こる。タクシーにプジョルジョDが同乗していたことが影響したのか、税関で止められてしまったのだ。エリさんは税関職員に、プジョルジョDについて「中国人だよ」と説明したが、荷物チェックを求められ、エリさんが車から降りてトランクを開けることに。車内で待つプジョルジョDの顔にも、緊張の色が見てとれた。一時はどうなることかと思われたものの、10分後、車内に戻ってきたエリさんは「大丈夫」とグーポーズ。「ここの国境税関は緩いんだ。首都に近づくと厳しくなる」と話しつつ、「ドキドキだった」と安堵の表情を浮かべていた。

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