トランプ氏の返り咲きで、値上がりするとみられていた牛肉の価格が実は安くなるかもしれません。その他、日本では何が安くなるのか探してきました。
【画像】アメリカと中国 関税の掛け合いで…牛肉が安くなる可能性
■トランプ氏“返り咲き”影響は
CNN
「20分ほど前にトランプ氏から発表がありました」
新トランプ政権の顔ぶれは色とりどり…イーロン・マスク氏は、政府効率化省のトップに。
次期大統領 トランプ氏
「YMCAを演奏してくれ!」
クリスティ・ノーム氏
「みんな行くよー!」
クリスティ・ノーム氏は国土安全保障長官。飼い犬を銃で撃ったことを認め副大統領候補から外されたいわくつき…。
何が起こるか分からないトランプ政権。日本ではどんなものが安くなる?
■牛肉お得に?安くなる輸入食材
大きく変化がありそうなものの一つがアメリカ産牛肉の価格。
スーパー「アキダイ」 秋葉弘道社長
「今は国産牛のステーキを売っているが、以前はアメリカン産のステーキを売っていた」
この日店にあったアメリカ産は、ハラミなどわずか。高すぎるといいます。
秋葉社長
「トランプさんが大統領に返り咲いたことで、以前のような価格帯にまた戻るかなという期待感はある」
よく焼いたステーキにケチャップをかけて食べることで有名なトランプ氏。日本に自慢の牛肉を売り込んでいました。
牛肉業界の関係者
「日本はアメリカの牛肉をたくさん買ってくれるでしょう」
トランプ氏
「もっと良い牛肉だ」
「比べ物にならない」
第1次トランプ政権下では、日本が輸入するアメリカ産牛肉の関税を引き下げる日米貿易協定が結ばれ、スーパーではステーキ肉を値下げするセールが行われました。
ただ、今回はトランプ氏の大統領選勝利を受け円安です。牛肉は高くならないのでしょうか?
第一生命経済研究所 主席エコノミスト
永濱利廣氏
「トランプ氏はアメリカ産を外に売りやすくしようという傾向。日本に輸入牛肉の関税を引き下げるような圧力をかけることで、円安でも日本人がアメリカの牛肉を安く買える可能性はある」
秋葉社長は現在、アメリカ産を100グラム400円で販売していますが、100グラム320円~340円になるだろうと予測。さらに…。
秋葉社長
「中国に行くアメリカンビーフは減るのではないか」
安くなるか、高くなるか、鍵を握るのは中国…。
■中国産の野菜や化学燃料も…
牛肉が安くなるもう一つの理由は、アメリカと中国との関係。
トランプ氏
「私の辞書の中で最も美しい単語は関税だ」
トランプ氏は対中国製品に60%、日本を含む他の国からの輸入品には一律で10%から20%の関税を課すと宣言しています。
第一生命経済研究所の永濱氏は、「もし米中の追加関税の掛け合いとなって中国がアメリカから輸入する牛肉の量を減らせば、牛肉が世界的にダブついて、安くなる可能性はある」としています。
同じ理由で安くなるのは中国産の野菜…。
秋葉社長
「中国産のニンニクとショウガ。100~200円下がるのではないかと期待感がある」
秋葉さんはアメリカが中国からの輸入品に、高い関税を掛ければ、市場にだぶつき日本に入ってくるニンニクも、安くなると予測。
さらにこんなものも、安くなるかもしれません。
永濱氏
「何といっても化石燃料が安くなると思う。バイデン政権になってから、アメリカも“脱炭素化”にかじを切った。化石燃料を掘るのを抑制していた」
一方、トランプ氏はこうです。
トランプ氏
「掘って掘って掘りまくれ」
永濱氏
「トランプ政権にまた代わることで、掘る量を増やしますから、化石燃料の生産が増えれば世界的に化石燃料の値段が下がって、ガソリンや電気料金といったエネルギーの値段は下がりやすくなると思う」