国民民主党は「103万円の壁」に続き、消費税の5%への引き下げも求めていく方針です。一方で、宮城県の村井嘉浩知事が玉木雄一郎代表を批判しています。
【画像】国民民主党の要求 消費税の5%へ引き下げ、ガソリン税の減税なども
■「年収103万円の壁」見直し 自民「複雑な方程式の解」
国民民主党 玉木代表
「我々が主張してきた手取りを増やす経済政策。特に103万円の壁の引き上げ、基礎控除等の引き上げを求めていく」
14日、自民・公明両党は国民民主党との税制協議をスタートさせました。
公明党 赤羽税調会長
「ニコニコしてちゃいけない」
国民民主党 古川税調会長
「和やかにやっていきましょう」
赤羽税調会長
「古川さん、怒ると怖いからな」
和やかムードの公明党とは対照的に自民党は…。
自民党 宮沢洋一税調会長
「複雑な方程式の解を見つけなければいけない状況でしたので…」
「複雑な方程式の解」と宮沢税制会長がそう悩むのは、国民民主党が訴える「年収103万円の壁」の見直しです。
具体的な協議は来週から。最大の焦点は、103万円からの引き上げ幅です。
国民民主は178万円に引き上げるよう求めていますが、その場合、国と地方合わせて7兆円から8兆円の減収が見込まれます。このうち、およそ4兆円は地方の減収分です。
■「無責任だ」宮城県知事が批判 国民要求、自公と協議へ
全国知事会の会長を務める宮城県の村井知事はこのように述べました。
村井知事
「(国民民主の)『103万円の壁を取り払え』と。『減った分は地方で考えろ』は無責任であると思ってます」
早くも難航が予想される「103万円の壁」の見直しですが、国民民主党は28日にも召集される臨時国会に「年収の壁」引き上げの手順や日程などを定める法案を提出する方針です。
与党に対しては他にも、実質賃金が持続的なプラスになるまでの間、「時限的な消費税5%への引き下げ」やガソリン税の暫定税率を廃止する「ガソリン税減税」、賃上げをした「中小企業を減税で支援」することなどを求めるとみられています。
税収減が大きな課題となるなか、必要な財源について玉木代表は「政府・与党が全体で決めるべきだ」と強気の姿勢です。
押し寄せる「減税要求の波」に、与党からは否定的な声が多く上がっています。
与党議員
「103万円の引き上げとガソリン減税を同時にやるのは難しい」
与党税調幹部
「消費税の減税は議論にもならないだろう」
(「グッド!モーニング」2024年11月15日放送分より)