ここ最近、電車内や街中でせき込んでいる人、増えていませんか。患者が倍増しているというクリニックの医師に対策を聞きました。
【画像】せき患者なぜ2倍? 医師おすすめ「効果的な3つの対策」
■師走並み寒さ 北日本は雪景色に
冬の風物詩が朝早く、出発しました。
19日午前5時、夜から降り続いた札幌の雪。除雪するため、今季初めて出動したのが「ササラ電車」です。
レールを傷つけにくい竹を束ねたササラと呼ばれるブラシを回転させ、線路上に積もった雪を舞い上げながら払います。
去年よりも5日早い、初出動となりました。
旭川では一晩で、足元がすっぽりと隠れるほど積もりました。町の皆さんが朝から雪かきに追われています。
降り積もった雪に犬は喜ぶなか、雪国の日課が始まっています。
20センチほどでしょうか、車に積もった雪。
82歳
「すごくいっぺんにね」
「(Q.これからこの車で出勤なんですか?)いや、僕はもう年だから、もう82歳だから」
80歳をすぎても、現役で雪を払います。
82歳
「(Q.今年は積もるのは遅めですか?)いきなりだもん。今まで、こんなことなかったですよ」
旭川では、11月中旬までに20センチ積もるのは7年ぶりです。
男性
「もう1本でやっていたら間に合わないんで、2本でやっています。思っていたよりも(雪が)重たいです。でも今の時期はこんなもんでしょうね」
秋田の横手市では…。
男性
「一晩で、こんなに積もるとは正直びっくりしています。ここ数年は雪が少なかったので、雪国らしい冬が来るのかなと思います」
18日からの積雪で、冬の訪れを実感。
寒さに耐えながら、凍った道路でのスリップに備え、冬タイヤに履き替えていました。
男性
「雪があるところをどっちにしても動くとなるとちょっとね。何かあった場合、危ないじゃないかと」
■都内クリニックは、せき患者2倍
東京は師走並みの寒さ。都内のクリニックでは…。
5歳の娘の母親
「(娘の)せき症状が10月末からずっと続いていて…」
冷え込みが強まるにつれ、増えていたのが「止まらないせき」です。
30代
「夏の間は全然せきも出ず過ごせていたが、最近、急に寒くなって気管に冷たい空気が通るようになって急にせきが出始めて」
医師
「熱が出たりとか、のどが強く痛くなったり」
30代
「全然ない」
熱やのどの痛みがないからといって油断はできません。
医師
「せき、そして、せきぜんそくという経過をたどるパターン」
慢性的にせきが続く「せきぜんそく」にかかる恐れもあるといいます。
クリニックでは今月、せきの症状を訴える患者は、先月と比べて2倍に増えているといいます。
■原因&対策は?
一体、なぜなのでしょうか?
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「11月になってから本格的に寒くなったから。寒冷刺激そのものが気道にとって刺激になります。気道過敏からのせきという患者が増えてきた」
乾燥した冷たい空気が、気管支など気道の粘膜を攻撃することで炎症が起こり、せきの症状があらわれるといいます。
伊藤院長
「特に寒冷刺激があまり強すぎると、気道にはかなり強い刺激になるから、いきなり冷たい空気を吸い込まないように最大限の工夫をすることが大事」
では、どんな対策が効果的なのでしょうか?
伊藤院長
「部屋は暖かいが、朝、外に出るといきなり冷たい冷気に包まれる。口元をマフラーやマスクなどで少し覆って、徐々に徐々に冷たい空気に気道が慣れていくよう少し時間稼ぎをする。乾燥は大敵ですから、口元の保湿に努める。不織布のマスクもいいけれど。(体の)中から出てくる湿度をある程度とどめる意味ではガーゼマスクのほうが効果的」