神奈川県内の保育園の保育士が20日にストライキを行いました。園長や保育士ら40人以上が相次いで退職していて、運営法人のパワハラが原因だと訴えています。
「パワハラ認めて謝罪して」 退職者続出、立ち上がった保育士たち 神奈川・厚木市
■勤務実態のない園長に給与支払い
ものものしい記者会見の場に、かわいい子どもたちの姿が。まるで託児所のようですが、訴えは切実なものでした。
保育士
「パワハラを認めてつらい思いをした人たちに謝罪して、安心安全な保育現場を目指すことを約束してください。私たちはただ子どもたちを守りたいだけです」
訴えているのは、神奈川県厚木市にある「関口フェルマータ小規模保育園」の保育士たちです。
ストライキの理由は「パワハラ」です。長崎県の「社会福祉法人くじら」が運営する神奈川県内の4カ所の保育園では、運営元の職員からパワハラを受けたことなどを理由に過去5年で園長や保育士など40人以上が退職しました。
保育士
「私が入った時は1、2歳児の担任がいたけど、私が入ってから1カ月ですぐ辞めてしまって、(代わりに)1歳児の担任をして。トイレに行きたいという子もいれば、まだ遊びたいという子もいて、そのなかで私は『もう無理だよ』と言ったことがあります」
去年の11月には年度途中にもかかわらず系列園の園長が退職。後任は法人関係者の妻になりましたが、勤務実態はなし。関口フェルマータの園長が業務をかけ持つことになりました。
勤務実態のない園長には給与も支払われ、市役所に提出が必要な健康に関わる検査結果は、別の人間のものを提出したといいます。
■保護者にも影響が…「子どもも不安」
職員らの退職者続出で保育園に子どもを通わせる保護者にも影響が出ています。
卒園児の保護者
「2歳児クラスの保護者は子どもが『行くのが嫌だ』と泣いて1週間ぐらい休んだというのもあったので、子どももやっぱり不安はあったと思います」
園を運営する法人はANNの取材に対し、「回答を差し控えます」とコメントしています。
保育士
「私たちはストライキをして反抗をしたいわけではなく、直接話して本当に理解しあって子どもたちの笑顔を守りたいだけなんです」
(「グッド!モーニング」2024年11月21日放送分より)